膵臓癌におけるＢｃｌ－ｘＬとＭｃｌ－１の機能解明とｓｉＲＮＡを用いた臨床応用

2014 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 24592036
• 研究機関: 名古屋市立大学
• 研究代表者: 高橋 広城 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30381792)
• 研究分担者: 佐藤 幹則 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20305551) [辞退] ; 松尾 洋一 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40381800) ; 原 賢康 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80528860)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2015-03-31
• キーワード: 膵臓癌 / アポトーシス / Bcl-2ファミリー蛋白 / RNA干渉

研究実績の概要

（現在までの達成度）Anti-apoptotic Bcl-2 family proteinの膵癌細胞株・および人膵癌組織での発現を確認した。またこれらのタンパクの中でBc-xLとMcl-1を抑制することで膵癌細胞株に強いアポトーシスを誘導することを確認してきた。またin vivoでヌードマウスに皮下腫瘍を作成し、siRNAを用いてBc-xLとMcl-1を抑制することで膵癌細胞株に強いアポトーシスを誘導することを確認してきた。
（H26年度の結果）・ヌードマウス膵癌皮下移植モデルにおいて、Bcl-xL/Mcl-1 siRNA投与が腫瘍縮小効果に及ぼした影響を分子生物学的に検討した。1.アポトーシスが更新していることをタネルassayで確認した。2.膵癌細胞株と同様にカスパーゼカスケードを経由して腫瘍にアポトーシスを誘導していることをwestern blotで確認した。
以上の結果からBcl-xLとMcl-1をターゲットとした膵癌治療戦略は当初の予想通り非常に大きな効果があると考えられ、今後臨床応用を目指して更なる検討を進める予定である。

研究成果

• [雑誌論文] Induction of apoptosis by eicosapentaenoic Acid in esophageal squamous cell carcinoma. (2014)
  • 著者名/発表者名: Mizoguchi K, Ishiguro H, Kimura M, Takahashi H, Sakamoto N, Tanaka T, Takeyama H.
  • 雑誌名: Anticancer Res 巻: 34 ページ: 7145-50
  • 査読あり
• [雑誌論文] Relationship between inflammation and cancer progression: review of the recent advances in interleukin-6 signaling and its blockage in cancer therapy. (2014)
  • 著者名/発表者名: Nagasaki T, Hara M, Shiga K, Takeyama H.
  • 雑誌名: Rec & Clin Invest 巻: 1 ページ: 264-70
  • 査読あり
• [雑誌論文] Zerumbone inhibits angiogenesis by blocking NF-κB activity in pancreatic cancer. (2014)
  • 著者名/発表者名: Shamoto T, Matsuo Y, Shibata T, Tsuboi K, Nagasaki T, Takahashi H, Funahashi H, Okada Y, Takeyama H.
  • 雑誌名: Pancreas 巻: 43 ページ: 396-404
  • DOI: 10.1097/MPA.0000000000000039
  • 査読あり
• [学会発表] 膵癌におけるK-ras点突然変異の意義 (2014)
  • 著者名/発表者名: 松尾洋一、柴田孝弥、坪井 謙、社本智也、森本 守、佐藤崇文、高橋広城、石黒秀行、若杉健弘、木村昌弘、竹山廣光
  • 学会等名: 第56回日本消化器病学会大会
  • 発表場所: 神戸国際会議場（兵庫県・神戸市）
  • 年月日: 2014-10-23 – 2014-10-26
• [学会発表] 膵癌ゲムシタビン耐性に関わるケモカインシグナルの役割 (2014)
  • 著者名/発表者名: 松尾洋一、柴田孝弥、社本智也、坪井 謙、森本 守、佐藤崇文、高橋広城、石黒秀行、竹山廣光
  • 学会等名: 第73回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: パシフィコ横浜（神奈川県・横浜市）
  • 年月日: 2014-09-25 – 2014-09-27
• [学会発表] natural productが膵癌血管新生および浸潤に及ぼす効果の検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 社本智也、松尾洋一、溝口公士、柴田孝弥、坪井 謙、森本 守、坂本宣弘、高橋広城、木村昌弘、竹山廣光
  • 学会等名: 第45回日本膵臓学会大会
  • 発表場所: 北九州国際会議場（福岡県・北九州市）
  • 年月日: 2014-07-11 – 2014-07-12
• [学会発表] 膵癌におけるnatural productの効果の検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 社本智也、松尾洋一、今神 透、溝口公士、坪井 謙、柴田孝弥、森本 守、高橋広城、竹山廣光
  • 学会等名: 第26回日本肝胆膵外科学会学術集会
  • 発表場所: 和歌山県民文化会館（和歌山県・和歌山市）
  • 年月日: 2014-06-11 – 2014-06-13
• [学会発表] 遠隔転移を有する大腸癌の予後とBevacizumab感受性に関わる因子について比較検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 長﨑高也、原 賢康、高橋広城、佐藤幹則、竹山廣光
  • 学会等名: 第114回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 国立京都国際会館（京都府・京都市）
  • 年月日: 2014-04-03 – 2014-04-05
• [学会発表] キサントフモールの膵癌血管新生抑制効果の検討 (2014)
  • 著者名/発表者名: 社本智也、松尾洋一、長﨑高也、齋藤慎一郎、溝口公士、坪井 謙、柴田孝弥、森本 守、高橋広城、木村昌弘、竹山廣光
  • 学会等名: 第114回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 国立京都国際会館（京都府・京都市）
  • 年月日: 2014-04-03 – 2014-04-05
• [学会発表] 胃癌に対するPKD阻害剤の可能性 (2014)
  • 著者名/発表者名: 坪井 謙、松尾洋一、社本智也、柴田孝弥、森本 守、高橋広城、若杉健弘、石黒秀行、舟橋 整、木村昌弘、竹山廣光
  • 学会等名: 第114回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 国立京都国際会館（京都府・京都市）
  • 年月日: 2014-04-03 – 2014-04-05
• [学会発表] 植物由来ポリフェノールBaicaleinの膵癌細胞株に対する抗腫瘍効果は内因性NFκB活性に依存する (2014)
  • 著者名/発表者名: 高橋広城、松尾洋一、木村昌弘、竹山廣光
  • 学会等名: 第114回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 国立京都国際会館（京都府・京都市）
  • 年月日: 2014-04-03 – 2014-04-05