研究課題/領域番号 |
24592055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
島袋 勝也 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (20362163)
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研究分担者 |
松野 幸博 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (10542409)
竹村 博文 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20242521)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 重症虚血肢 / 感染 / 血管新生 |
研究概要 |
本症例は、未だ確実な治療方法は確立していない予後不良な難治性の重症虚血肢に対し、血管新生作用を持つバルトネラ菌を用いることで感染症を用いた血管新生により重症虚血肢の治療法を確立することが目的である。 本年度は、本実験にとって重要な虚血肢モデルの作成を試みた。家兎での実験の前に、まずはラット12週モデルを使用し下肢虚血モデル作成を行い、犠死後の下肢血管を病理組織学的に診断し壊死組織と毛細血管レベルの血管の消失を確認した。 次年度は、家兎を使用し同様に下肢虚血モデルを作成し、これにBartonella henselaeを筋肉内投与し感染させ、下肢動脈造影および経皮酸素分圧(tcpO2)測定にて虚血改善を検証し、同時に病理組織学的に血管新生を認めるか検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度においては、Bartonella henselaeを培養することと、家兎の下肢虚血モデルにおいてコントロール群、感染群を作成し、下肢動脈造影および経皮酸素分圧(tcpO2)測定にて虚血の変化を評価する予定であった。しかしながら、動物実験に慣れていないことよりまずはラット12週モデルを使用し下肢虚血モデル作成を行い犠死後の下肢血管を病理組織学的に診断し壊死組織の確認を行ったのみであった。ラットにて虚血肢モデルの作成は十分に再現可能であることが確認できたことより次年度は早い段階で家兎での下肢虚血モデルを作成し、コントロール群、感染群を作成する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は当初の計画の遅れを取り戻す必要があり、臨床活動を抑え研究活動に時間を割く予定である。一方で、今年度は関連学会の参加し、重症虚血肢に対する知識を得ることができたため、今後の研究に大きく役立つものと考える。当初は、下肢動脈造影および経皮酸素分圧(tcpO2)測定にて側副血行路および下肢虚血変化を評価する予定であったが、病理による血管新生の評価を行うことでさらに客観的評価が可能になると考えられる。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度は当初の計画が遅れマウスのみの試験的な実験を行ったため、検査項目や測定項目が当初の予定より簡便となり、次年度に繰越金が発生した。次年度の研究費の使用としては、側副血行路の評価や病理組織学的評価を行うための物品購入及び研究実験方法の更なる検討のため関連学会への参加、外国語論文の校閲、成果発表としての論文投稿および国際学会での成果発表などに使用する予定である。
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