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2013 年度 実施状況報告書

肺動脈弁閉鎖不全による右心室機能低下の可逆性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24592059
研究機関京都大学

研究代表者

中田 朋宏  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00559685)

研究分担者 池田 義  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40281092)
キーワード心臓大血管外科学 / 肺動脈弁閉鎖不全 / 右心不全
研究概要

2013年度は肺動脈弁逆流・右室拡大のイヌモデルを作成する方法を確立し得た。モデル作成は、いくつかの方法を試したが、肺動脈基部外側から肺動脈弁を肺動脈壁に縫着する方法が最も成功率が高かったため、その方法を選択した。そのモデルを用いて、経時的な右室拡大を観察した。残念ながら、当初の目標であった、一定期間肺動脈弁逆流を放置した後に肺動脈弁の修復を行って右室拡大が改善するかを見ることについては、肺動脈弁を修復する方法が見つからず、断念した。それに代わり、病理所見にて心筋に不可逆的な変化が生じているかどうかを評価することとした。
前年に引き続き、右室容量および心機能の評価方法については、諸事情により、MRIを用いることができない状況である。そのため、現在は心エコー、カテーテル検査、病理組織学的手法および生化学的アプローチによりそれらを評価することを試みている。
動物実験は予定数のイヌモデルを作成し、観察も終了した。
今後は、得られたデータを整理、評価し、近日中に研究結果を発表する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画していた、MRIによる心機能の評価は、事情によりMRIの装置が使えなくなったため、断念した。また、先述した通り、肺動脈弁逆流を簡便に修復する方法が見つからず、右心不全の不可逆性については、病理組織学的に評価するのみとなった。
上記の如く、当初の計画から変更を余儀なくされた点が幾つかあるものの、現在、動物実験で得られたデータを解析中であり、結果が得られれば、研究成果を発表できると思われるため。

今後の研究の推進方策

MRIによる心機能の評価を断念したため、心臓超音波のデータおよびコンダクタンスカテーテルのデータのみで心機能の評価を行うが、データの客観性や再現性の面でデータの精度が劣ることは否めない。今後、現在までに得られている、心臓超音波およびコンダクタンスカテーテルのデータの整理および解析を行い、右心機能を主とした、心機能の評価を行う。
心筋の不可逆性については、肺動脈弁を修復することができないと判断したため、実際の観察にて右室拡大が戻るか評価することができないため病理組織学的評価にて心筋、特に右室心筋の変化の可逆性を評価することとした。採取した心筋組織から病理組織標本を作成し、心筋組織の変化(線維化やアポトーシスなど)およびその不可逆性について、解析する。
採取した血液から、心不全に関連する物質の定量分析を行う。
それらの解析結果を評価し、必要に応じて追加実験を行う。
最終的に得られた結果をまとめ、学会発表や論文発表などにて研究成果の発表を行う。

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公開日: 2015-05-28  

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