小児重症心不全患者に対する新たな治療法を確立するため、これまで当科で開発してきた成人に対する再生医療を小児に適応すべく非臨床研究を行った。心筋再生新規治療薬の効果や、幼若動物由来の自己骨格筋芽細胞シート移植の安全性と有効性を示すことができた。幼若動物特有の性質や成獣動物との治療効果の違い確認することで、小児患者に対する本治療法の有効性を示すことができた。これらの結果から、臨床研究で小児拡張型心筋症患者に対して細胞シート治療を実施した。治療に関連する重篤な有害事象は認めず、心機能や臨床症状の改善を認めた。今後、本治療の保険診療化を目指して医師主導治験の実施を計画している。
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