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2012 年度 実施状況報告書

メカニカルストレスの変化に着目した新たな心筋再生療法

研究課題

研究課題/領域番号 24592067
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山口大学

研究代表者

白澤 文吾  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80444719)

研究分担者 李 桃生  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50379997)
濱野 公一  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60263787)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードメカニカルストレス / 伸展刺激 / 心臓由来細胞
研究概要

開心術中に採取したヒト右心房組織片より派生した心筋幹細胞を含む心臓由来細胞を培養・増殖した。伸展刺激装置を用いてヒト心臓由来細胞に伸展刺激(60回/分、120%の伸展率)を与え、拍動する心臓が生み出すメカニカルストレスを模擬的に再現した。伸展刺激を加えないものを対象群とし、伸展刺激によるメカニカルストレスへの暴露が心臓由来細胞に及ぼす影響について比較・検討を行った。比較・検討項目は次の4項目、 (1) 心臓由来細胞の増殖とアポトーシス、(2) 心臓由来細胞から培養上清中に分泌されるパラクライン因子の量、(3) 心臓由来細胞の分化の度合、(4) 心臓由来細胞における接着因子および細胞外マトリックスの発現量 とした。その結果、伸展刺激によりメカニカルストレスが加えられた心臓由来細胞群では、Ki-67陽性細胞の増加・TUNEL陽性細胞の低下、炎症性サイトカイン (IL-6) および血管再生関連因子 (VEGF, FGF) の分泌の上昇、troponin-I陽性細胞、SMA陽性細胞の増加およびc-kit陽性細胞の減少、接着因子 (FAK) の発現の増加が認められた。以上の結果から、伸展刺激によるメカニカルストレスは、心臓由来細胞の生存、分化・成熟、サイトカインの分泌など多岐に影響を及ぼすことが明らかとなった。本研究は、メカニカルストレスは心臓由来細胞移植による心筋再生治療の効果に重大な影響を及ぼすと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

伸展刺激によるメカニカルストレスは、心臓由来細胞の生存、分化・成熟、サイトカインの分泌など多岐に影響を及ぼすことが明らかとなったため。

今後の研究の推進方策

ヒト心臓由来細胞で得られた研究結果がマウスでも再現されることを確認し、in vivoでのメカニカルストレス軽減実験の予備実験とする。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度はマウス心臓由来細胞を用いた実験を行わなかったため、次年度に使用する研究費が生じたが、平成25年度はマウス心臓由来細胞を用いた実験およびin vivoでのマウス異所性心移植モデルの作製にも取り組む予定であり、これらの実験に使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] メカニカルストレスが細胞移植による心筋再生療法に対して及ぼす影響2012

    • 著者名/発表者名
      藏澄宏之
    • 学会等名
      第11回日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      20120612-20120614

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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