研究課題/領域番号 |
24592076
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
井村 肇 日本医科大学, 医学部, 准教授 (40281422)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 人工心肺 / 肺障害 / 人工呼吸 |
研究概要 |
本研究は心臓・胸部大血管手術における人工心肺後肺障害に関するものである。人工心肺中の低頻度人工呼吸が肺障害軽減効果を示すかを調査することが目的であり、臨床研究と動物実験に分けられるが、主たる研究は臨床研究である。 (臨床研究) 人工心肺中の低頻度人工呼吸の有無によって術後の肺機能に差があるかを調査する。本研究開始に先立って倫理委員会の承認が必要であるが、これを得るのに予想以上の時間を要した。本研究では様々な評価項目があるが、倫理委員会で問題となったのは気管支洗浄液の採取と肺生検の患者に対するストレスの大きさであった。最終的に気管支洗浄液はストレスの少ない専用プローベを使用すること、肺生検は施行しないことで漸く承認された。肺生検はできなくなったがその他多くの評価項目は認められ、十分な研究の意義が見込まれる。 (動物実験) 生後2週、3-5Kgのブタに人工心肺を装着して行う、臨床に即した実験である。平成24年度は実験室の確保困難と人工心肺装置の故障などから準備だけに終わった。平成25年度から開始の予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
上記のごとく倫理委員会の承認を得るのに時間を要した。可能な限り多くの測定項目を認めてもらうため議論を尽くしたが、これに相当の時間を要した。動物実験では漸く実験室の確保ができたところで人工心肺装置の故障があり、困難を極めた。
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今後の研究の推進方策 |
臨床研究、動物実験ともに漸く準備が整い本年度から開始する。臨床研究、動物実験ともに提出した実験計画書に従って進められる。臨床研究では専用の気管支プローベを新たに使用することとなったこと、肺生検の代わりにchemical mediatorの測定項目増やしたことなどから、1症例あたり8万円が必要となる。本年度は25-30症例を予定しており200-240万円を臨床研究に使用する予定である。動物実験では人工心肺回路の購入に30万円、動物は一匹3万円で10匹、計60万円を予定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
上記のごとく本年度は臨床研究で200-240万円、動物実験で60万円、計260-300万円が必要となる予定であるが、平成24年度からの持ち越しの約120万円と本年度の分をすべて使用することになる。
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