研究課題
肺への遺伝子導入は、主にアデノウイルスベクターを用いて、肺動脈あるいは気管を導入経路として行われてきた。しかしNaked DNAを肺静脈から逆行性に投与して肺局所に導入し、その発現を確認できたという報告はない。本研究ではルシフェラーゼ遺伝子をマーカーとして肺静脈からの逆行性投与は肺動脈からの順行性投与方法に比べて導入効率が向上することを示した。研究では投与量、注入時間、遺伝子濃度の条件を決定した。また、肺への障害が経度であることを確認し、短期間の安全性に問題がないことが判明した。溶解液を撹拌してマイクロバブルを発生させることで逆行性投与では遺伝子導入効率は向上しなかったが、順行性投与では有意に導入効率が向上した。ナノバブルを溶解液として使用することは肺障害がおこるため断念した。今後、本研究を進めることにより、肺に対する侵襲が小さく高効率のプラスミド遺伝子の導入が可能になるものと考えられる
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)
Molecular Therapy Nucleic Acids
巻: 5 ページ: e276
10.1038/mtna.2015.49.