肺局所への遺伝子導入は呼吸器疾患の制御に有望な方法と期待される。本研究ではプラスミドDNAを肺静脈から逆行性に投与することで肺胞の細胞に遺伝子を導入できる事を示した。ルシフェラーゼ遺伝子をマーカーとして検討したところ、1.0mlの投与量、30秒の投与時間でルシフェラーゼ発現量が最大となることが判明した。また、LacZの発現からII型肺胞細胞に遺伝子が導入されることも確認した。 hydrodynamics-based 法によりプラスミドDNAを肺局所に導入する方法を確立したが、溶解液を撹拌してマイクロバブルを発生させることで遺伝子導入効率は向上しなかった。順行性投与では有意に導入効率が向上した。
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