研究課題/領域番号 |
24592088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
青山 晃博 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60379047)
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研究分担者 |
伊達 洋至 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60252962)
板東 徹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20293954)
陳 豊史 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00452334)
佐藤 雅昭 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00623109)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 免疫抑制 / 細胞性免疫能 |
研究概要 |
固形臓器移植の免疫抑制のモニタリングは免疫抑制剤のトラフ値による毒性予防に主眼が置かれているが、肺移植後の5年生存率は50%強と、拒絶反応や感染症を克服できていない。本研究は、患者ごとの免疫状態を把握し、免疫抑制剤の調整を可能とし、適切な治療を選択し臨床成績を向上させることを目的としている。少量の血液のみで可能であるCylex Immune cell function assay (ImmuKnow; Cylex社、米国)を行なった。 具体的にはPHAにて刺激を受けたCD4陽性細胞が産生するATP濃度により細胞性免疫能を評価する。 これまで当科において肺移植を行なったレシピエントを対象とし、術前、術後周術期のイベント発生時、外来の定期受診時に血液検体を採取しアッセイを行なった。結果は、生体肺移植ドナーの術前ImmuKnow値は、319 ± 148 ng/mlであった。レシピエント術後の、感染や拒絶の所見を認めない安定期に得られたImmuKnow値は、216 ± 103 ng/ml (n = 99、41 - 505)であった。感染時の検体は少なく統計学的に検討はできていないが、低値の印象であった。 今後症例を重ねてゆき、拒絶反応や感染症時のデータを前向きに蓄積して行く。これまでのpreliminaryなデータから、今後、ImmuKnow値が極端に低値のレシピエントのカリュシニューリン阻害剤の減量を行なうことも検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画した手法は、患者の血液を多く必要とし、臨床的に採取困難と判断されたため、上記のアッセイから研究を導入している。しかし、レシピエントのリンパ球が、ドナー特異性に反応しているかどうかは評価困難であるため、少量の血液でも可能な方法を検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は当初の研究計画の対象、方法のうち方法を若干変更予定である。試薬変更・追加(培養中にCD3CD28ビーズにて刺激を加えるなど)を行なって、採血量を減らす方法を試行し、より抗原特異的な反応を評価して行く予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年の残金を引き継ぎ、本年配分額の物品費に充当し使用していく。
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