研究課題
基盤研究(C)
肺移植後の遠隔成績を決める最大の理由は慢性拒絶の有無である。肺移植後の慢性拒絶は、病理学的に閉塞性細気管支炎(BO)が形成されることによって診断されるが、その形成機序・抑制方法・治療法はまだ解明されていない。我々はこれまでに、BO形成にIL-6が関わっていることを明らかにした。IL-6受容体はSTAT3により、そのシグナル伝達がなされる。我々はSTAT3の活性化を抑制により、BO形成を抑制できるという仮説を立てた。そしてマウスBOモデルを用い、抑制物質の探索を行ったところ、亜鉛投与によってBO形成は軽減されることが示唆された。しかし、その抑制の機構解明までには至らず、現在研究を続行中である。
肺移植