研究課題/領域番号 |
24592108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
岡 壮一 産業医科大学, 医学部, 助教 (20596655)
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研究分担者 |
宗 知子 産業医科大学, 医学部, 助教 (00341529)
田中 文啓 産業医科大学, 医学部, 教授 (10283673)
大永 崇 富山県工業技術センター, 材料・技術科, 研究員 (10416133)
浦本 秀隆 産業医科大学, 医学部, 講師 (90389445)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 循環血液中腫瘍細胞 / lung cancer / CTC-chip |
研究概要 |
・肺癌の治療成績が不良である要因として早期発見や微小転移検出の困難さが挙げら れる。1)癌発生の初期から腫瘍細胞が原発巣から遊離し血液中を循環する2)このような循環腫瘍細胞が遠隔臓器に着床し転移が成立する、といった基礎研究結果から、末梢血液中の循環腫瘍細胞(CTC)が早期癌や微小転移の診断法として期待され、米国では自動化検出システムである“CellSearch”を用いた”CTCテスト”が、乳癌・大腸癌・前立腺癌のバイオマーカーとして臨床使用がFDAより認可されている。これまでの研究で我々は、肺癌でのその臨床的有用性をはじめて示した(Tanaka F他、ClinCancer Res 2009等)が、検出感度は十分とは言えなかった。そこで、CTCのより高感度な検出が可能なシステムとして米国にて、マイクロ流体チップ(“CTC-chip”)が開発された(Nature 2007等)。だが、高価であることなどから未だ実用化には至っていない。我々は前述の“CTC-chip”と比較して安価で耐久性がある国産の“CTC-chip”を開発した(Ohnaga T他、ISMRC 2011)。今回の研究では、“CTC-chip”の肺癌における有用性を“Cell Search”と比較検討し、より高感度かつ信頼性の高いCTC検出システムに改良することを目的とした。また、検出したCTCを遺伝子検査や、治療方針決定の補助診断として活用し、より侵襲の少ない診断方法として確立していくことを最終目的としたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CTC-chipを用いた基礎実験において、肺癌患者の細胞株が捕捉可能であり、捕捉細胞 のEGFRの検出が可能であることは確認できた
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今後の研究の推進方策 |
・“CTC-chip”の技術的改良とその検出感度を肺癌細胞株を使用することにより検討中である。 ・非悪性疾患患者および各種臨床病期の肺癌患者より得た末梢血液を用い、“CTC-chip”によるCTC検出を行い、特異度と感度を検討予定である。 ・肺癌患者の末梢血液より“CTC-chip”により分離した腫瘍細胞でのEGFR/K-ras遺伝子変異解析が可能か否かを検討中である。
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次年度の研究費の使用計画 |
物品購入の際、予定していた購入試薬の正規価格と納入価格に金額の差が生じたため 繰越額が発生した。 平成25年度の研究費計画は、物品としてプラスティック製品(ピペット・チップ・ディッシュ・フラスコ等)の購入、循環腫瘍細胞分離に必要な試薬・遺伝子解析に必要な試薬・細胞株の培養に必要な試薬・抗体等購入予定の為の物品費130万円。研究成果発表のための出張費として旅費10万円。発表用ポスター印刷費・資料複写料・試料運搬用の通信料・研究成果の発表のための論文投稿等その他費10万円の予算を見込んでいる。
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