研究概要 |
両側腎動脈後枝結紮、食塩負荷、片側頚部頚動脈結紮の負荷により作成したウサギ脳動脈瘤モデルを用いて、脳 動脈瘤「発生」の予防効果の検討を行った。 ウサギ脳動脈瘤モデルを作成し,モデル作成開始時よりポリフェノールの投与を行った群と非投与群に分け, 6ヶ月後に脳動脈を摘出し,脳動脈瘤形成の有無を観察することにより発生予防効果を検討した. ポリフェノー ルはリンゴより抽出したアップルポリフェノールを用い,その成分としては,プロシアニジン(64%),カテキン(13 %)主成分が主体となっている。投与量は10mg,40mg/kg/日の2群とした。この投与量は,前述の我々の別の実験( ウサギくも膜下出血モデルを用い脳血管攣縮の予防効果を検討した研究)から導きだしたものである.。摘出した脳動脈(特に内頚動脈先端部)に関し分析し以下の様な結果を得た。 脳動脈瘤形成の有無:光学顕微鏡による観察で評価した。アップルポリフェノール非投与群では5羽中3羽で動脈瘤の形成がみられた。アップルポリフェノール投与群では、10mg/kg投与群で、5羽中1羽で極めて小さな膨隆が見られたが、4羽では動脈瘤は認めなかった。40mg/kg投与群では5羽中全く動脈瘤形成は認めなかった。
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