未破裂脳動脈瘤は形状の変化を注意深く観察する必要がある。しかし、撮像時期の異なる検査は頭位のズレのために観察方向を一致させることが難しく、ミリ単位の変化を把握するのは容易ではない。本研究では、まず三次元画像を可視化するパラメーターとして、0.5×(最大信号値+背景信号値)の閾値を用いるのが良いことを明らかにした。次に異なった時期に撮像された同一患者の三次元画像の頭位のズレを相互相関法を用いて補正し、頭蓋骨は0.1mm未満、脳血管は1mm程度の誤差で補正出来ることを明らかにした。最後に、脳動脈瘤の増大は偏心性ではなく全体的に増大することが多いことを明らかにした。
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