研究課題/領域番号 |
24592118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
金丸 和也 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (80402080)
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研究分担者 |
堀越 徹 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (50209300)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | cerebral ischemia / glucagon-like peptide 1 / apoptosis |
研究概要 |
Glucagon-like peptide 1 (GLP-1)は小腸のL細胞から分泌されるペプチドホルモンであるが、最近膵臓β細胞のアポトーシス抑制および再生(増殖)にも関与することが明らかとなっている。また、このGLP-1は神経細胞でも合成され、GLP-1受容体も中枢神経系の神経細胞に広く発現していることが判明し、中枢神経系においてもアポトーシス抑制および再生促進作用を有する可能性が示唆されている。本研究では脳虚血後のアポトーシスを基盤とする神経細胞障害におけるGLP-1の役割と脳虚血後神経再生における促進効果について全脳虚血モデル(海馬CA1におけるアポトーシス)、局所脳虚血モデル(ペナンブラ)、局所脳虚血再潅流モデル(再潅流障害)を用いて検討する。GLP-1受容体アゴニスト(exendrin-4)投与群、非投与群でアポトーシスの中核となる各種Bcl2ファミリータンパクのリン酸化、その上流の細胞内情報伝達経路であるPI3K/Akt系およびMAPK-JNK系におけるタンパクの活性化に及ぼす効果についての検討を予定している。さらに新生細胞発生の促進効果についてBrdU染色および各種細胞マーカーの多重染色を用いて検討する予定である。現在、種々の投与方法(経口投与、腹腔内注射、静脈内注射)や投与量でexendrin-4をラットへ投与し、虚血性神経傷害に対する保護効果を示す至適条件を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現在exendrin-4による虚血性神経傷害に対する保護効果の至適条件が確定される予定であるので、以後、各種細胞内情報伝達経路の関与について検討していく予定であるが、本年度にこの実験をスタートできていない点が予定から遅れているところである。
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今後の研究の推進方策 |
予定がやや遅れているが、本年度の成果をもとに次年度の研究を継続していく。進行状況を確認しつつ、状況により実験に充てる時間を調節していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
今回進行が遅れているため、平成24年度のラットや抗体等の購入額が予定を下回った。この分については平成25年度に遅れを取り戻し、したがって未使用金も今年度にラット、試薬、抗体などの購入費用として使用していく。
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