研究課題/領域番号 |
24592118
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
金丸 和也 山梨大学, 医学工学総合研究部, 講師 (80402080)
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研究分担者 |
堀越 徹 山梨大学, 医学工学総合研究部, 医学研究員 (50209300)
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キーワード | GLP-1 / apoptosis / neurogenesis / 脳虚血 |
研究概要 |
本実験計画ではGLP-1 agonistであるexendrin-4をラットに腹腔内投与することで、一過性前脳虚血により誘発されるアポトーシスに差がみられるか否かを検討することを第一目標としている。本年度はexendrin-4非投与群・投与群のそれぞれにおいて、ラットの一過性前脳虚血モデルを作成した。これらラットモデルは両側総頚動脈遮断に加えて脱血により平均血圧を30mmHgまで低下させることで、前脳虚血をラット脳に負荷し、遅発性神経細胞死を誘発する。これらラットの虚血モデルは虚血12時間後、1日後、3日後、5日後のタイムポイントでそれぞれを断頭した。その後、断頭した脳から、固定後に脳切片を作成した。本実験計画においては、動物モデルの安定した作成こそが、良質な実験結果を導くために重要な意義をもっている。そのため、本年度中に安定したモデル作成と一定数の脳切片を確保できたことは、今後の円滑な実験進行のために重要である。また、経時的な変化を追跡することが各種抗原の発現および神経新生の分化の過程をとらえることに重要である。年度後半においては、この作成したモデルから、脳切片を作成し、順次、免疫染色を開始している。その画像解析および統計学的解析も同時に並行して行っている。すでに多くの脳切片が確保できていることから、今後は各種抗体を用いて、解析を進め、当初の目標であるアポトーシスおよび神経分化にかかわる因子の解明に尽力したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年においては、安定したモデル作成とそのアポトーシス量の解析を第一目標としており、当初の計画通りの前脳虚血モデル作成と脳切片が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
作成したラット脳切片に対し、免疫染色を行い、細胞死量の定量的評価または各種細胞発現マーカーを追跡し、神経新生と分化について画像解析を進める予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度においては、主に動物実験モデル作成に費用を使用したが、各種免疫染色と蛋白発現解析までは進展が得られなかった。 各種免疫染色と蛋白発現解析のための試薬・抗体購入のために使用する予定である。
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