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2013 年度 実施状況報告書

骨髄間質細胞移植による下垂体機能再生の研究

研究課題

研究課題/領域番号 24592127
研究機関神戸大学

研究代表者

谷口 理章  神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (60346195)

研究分担者 甲村 英二  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30225388)
近藤 威  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (50273769)
細田 弘吉  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90403261)
キーワード下垂体 / 動物モデル / 再生 / 骨髄間質細胞
研究概要

昨年度作成したラットにおける脳下垂体損傷モデルのn数を増やして検討した結果、血中の副腎皮質刺激ホルモン(以下ACTH)値は手術群・sham OP群ともにばらつきが大きく、一定の傾向が確認できなかった。これは採血時のストレス負荷などの影響が関与しているものと思われ、単純な基礎値での評価は困難と思われた。このため以降は副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(以下CRH)を負荷し、ACTH、さらにその下流のcorticosteroneの分泌を刺激し、刺激の前および30分後のcorticosteroneの血中濃度変化を測定した。この結果手術前のラットでは負荷前後で血中corticosterone値の1.5倍以上の増加を認めることが多く、この傾向は手術群・sham OP群ともに術後14日ほど持続するが、手術群では21-28日目以降に増加率が低下する傾向が示唆された。今後n数を増やしてより長期の反応を確認する必要があるが、これは本モデルで作成される下垂体損傷が、部分的な機能障害を励起していることを示し、今後の再生実験を行う上で、重要な指標となりうる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

モデル作成時のラットの死亡率は気管切開の縫合にて若干改善したが、依然3-4割と高く、その後気管切開部を直接縫合するのではなく、筋膜パッチを当てることがより呼吸障害の頻度を下げうることが判明したが、このようなモデルの安定化に時間を要した。またACTH基礎値の不安定性からCRH負荷後のcorticosterone測定系へ変換した。この際、あらたな測定機器の購入・導入を要し、作動確認などの期間も含めて当初の想定以上に時間を要した。

今後の研究の推進方策

n数を増やしてより長期(56週まで)のcorticosteroneの反応性を追跡し、下垂体機能の障害程度、回復の有無を検討する。平行して中間葉から前葉で増加が認められるKi-67陽性細胞の細胞種の同定を行い、幹細胞の候補としての評価をする。次年度早期に骨髄間質細胞の培養系を確立し、骨髄間質細胞移植が下垂体機能不全の経過を修飾しうるかを検討する。

次年度の研究費の使用計画

モデル作成および下垂体機能の評価の段階で遅延を生じ、骨髄細胞の培養に着手できなかったため、資金の繰越しが生じた。
依然としてモデルの下垂体機能評価を行っている段階であり、引き続きcorticosterone測定に相応の費用を要する見込みである。増殖が励起される細胞種同定のための抗体・蛍光色素なども引き続き追加購入する予定である。また骨髄間質細胞の培養系を確立し、移植実験に移行するために相応の薬剤・消耗品を購入する見込みである。さらに学会参加・情報収集・成果発表のために旅費を使用する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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