研究課題/領域番号 |
24592148
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 明治国際医療大学 |
研究代表者 |
樋口 敏宏 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 教授 (80218700)
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研究分担者 |
梅田 雅宏 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 教授 (60223608)
田中 忠蔵 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 名誉教授 (80163541)
渡邉 康晴 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 講師 (90454537)
河合 裕子 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 助教 (90555616)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 代謝 / MRS |
研究概要 |
神経前駆細胞(NPC)に特異的な代謝物質の分布を1H-MRSI (spectroscopic imaging)法によって画像化するにあり、基礎的な検討および研究環境の構築を実施した。neurogenesis makerとしての1.28ppmの信号を分離した観測が報告されているのは、細胞を高分解能NMRで計測されたものである。その信号波形からそのT2が短いこと、in vivoでは量が少ないことが計測上の問題点としてあげられる。このことを確認するために、この信号が多く含まれると予想される海馬を中心に計測し、計測条件の最適化を図ることとした。海馬はラットよりもヒトで容積が多いため、ヒト海馬を対象に、TEを短く設定可能なSTEAM法を用いて計測を行った。TEは12msから30msまで条件を変えて計測した。1.28ppm付近にはいくつかの信号が重なっていると考えられており、TEを延長することで、これらの信号のT2に依存した信号変化を調べることが可能となる。この結果、海馬領域に含まれる比較的T2の短い成分を確認することができた。また、1.28ppmの信号変化を片対数プロットしたところ、一つの指数関数ではないことが明らかとなった。この領域の付近にはlipidsのメチル基(1.30ppm)が確認されており、このメチル基との分離も必要と考えられた。また、19F-MRSIの検討に着手しており、感度および検出能力の向上に対する調整を行っているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
あ利用予定であった臨床用1.5T MRI装置が3T(SIEMENS社製)に置き換わり、この置き換え作業およびマグネット変更に伴うパラメータの検証を要したため、予定していた時期よりも実験開始が遅延した。しかしながら、研究はほぼ順調に遂行されており、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
19Fに関する検討をさらに推し進め、特にパルスシーケンスの最適化を実施し、感度分布や病態による変化を画像化する。また、臨床における代謝物の効率的な評価を目指し、高速画像法によるneurogenesis imagingを目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究費は主に試薬等の消耗品の購入や信号処理に必要となる画像解析装置のバージョンアップに充てる他、研究成果の公表に必要な費用として使用予定である。
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