研究課題
基盤研究(C)
本研究は治療困難な脳動脈瘤に対するバイパス併用術後の血行動態を、術前の位相コントラストMRI(PC-MRI)による血流量測定と数値流体力学を用いて予測し、同術の治療成績の向上につなげる支援技術の開発を目的として行われた。まず、シリコンモデル及び健常者によりPC-MRIの撮像条件の最適化を行い、その条件でバイパス併用術を予定された脳動脈瘤患者の術前後の脳血管血流を測定した。その結果、手術により血管径や血流量はダイナミックに変化するが、3ヶ月程度で各血管の術前の剪断応力の値に戻るように適応していくことを明らかにした。これによりバイパス術後の血行動態を決定する支配法則の一端が解明された。
脳神経外科学