研究課題/領域番号 |
24592154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中冨 浩文 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10420209)
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研究分担者 |
齊藤 延人 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60262002)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 聴神経腫瘍 / 持続神経機能モニタリング / 見える化 |
研究概要 |
【目的】聴神経腫瘍の外科治療において用いる、聴覚並びに顔面神経機能を“見える化”する新たな術中持続神経核、神経根モニタリングを用いて、蝸牛神経と顔面神経のそれぞれの“神経のトレランス”を明らかとし、“手術操作を科学する”ことが目的である。 【方法】対象は、2006-2011年に手術を施行した聴神経腫瘍連続90例である。全例で、蝸牛神経背側核活動電位(AEDNAP)と顔面神経根誘発筋電図(FREMAP)を持続モニタリングした。リアルタイムで現在の測定波形、最大振幅値を表示し、手術開始時点と比較しての温存率をリアルタイムで表示、記録し、かつ手術全行程の温存率のトレンドを表示する機能を有する。二つの神経の機能が、温存率として“見える化”され、手術の全行程が見て一目で分かる。いつ、どこで、どの操作を行ったときに、どのように反応が低下し、どのように対処したら、どう回復したかが一目瞭然で、全での電気生理情報が記録されるシステムを開発運用してきた。患者、腫瘍、手術中の全電気生理データを含めた包括的データベースを作成した。多変量解析を用いて、術後神経機能予後との相関関係を解析した。 【結果】1)術前後で同クラスの聴力温存、同グレードの顔面機能温存と有意に相関する因子は、ロジスティック解析ではそれぞれAEDNAP, FRMAP温存率最終値であった。2)ROC解析では、AEDNAP温存率最終値が29%以上、FREMAP温存率最終値58.5%以上で、同クラス、同グレード機能温存率が有意に優れていた。個々の神経のトレランスが明らかとなった。 【結論】術中持続神経核、神経根モニタリングによるリアルタイムフィードバックを有効活用することは,神経機能温存成績向上に有効であると思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【結果】1)術前後で同クラスの聴力温存、同グレードの顔面機能温存と有意に相関する因子は、ロジスティック解析ではそれぞれAEDNAP, FRMAP温存率最終値であった。2)ROC解析では、AEDNAP温存率最終値が29%以上、FREMAP温存率最終値58.5%以上で、同クラス、同グレード機能温存率が有意に優れていた。個々の神経のトレランスが明らかとなった。
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今後の研究の推進方策 |
【今後課題】いつ、どこで、どの操作を行ったときに、どのように反応が低下し、どのように対処したら、どう回復したかが一目瞭然で、全での電気生理情報が記録されるシステムを開発運用してきたので、どの神経に対する、どのような手術手技が、どのくらい危険であり、どの順位付けでさけるべきかを明らかとする。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初の計画通りの予定である。
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