研究課題
基盤研究(C)
脳スライスを用いた光学計測に関しては、脳梁を介した左右大脳の神経連絡のイメージング、および線条体-淡蒼球などの基底核間の神経連絡のイメージングも可能となっている。特に後者に関してはPDでも重要な回路であり、発達におけるGABA神経の関与の変化について近く論文報告が可能である。さらに、より良い計測用色素の開発も同時に行い、論文投稿中である。日本生理学会にて報告を行った。PETに関しては、11C-4DSTというDNA合成を直接イメージング可能な新規リガンドの評価を脳腫瘍を用いて行っている。最終的には移植細胞のDNA合成イメージングへと応用する予定である。現時点では人脳腫瘍患者等において、in vivoでの動態を解析中である。また、動物モデルを用いてin vitroでの動態や生化学反応の詳細を検討している。こちらに関しても近く論文報告が可能と思われる。また、脳神経外科学会総会、分子脳神経外科学会、日本核医学会等にて報告を行った。動物モデルに関しては、外傷モデルにおけるアデノシンA2A受容体の変化と関与に関して学会報告と論文投稿が行われている。またパーキンソンモデルラットに対する胎児細胞移植のPET,行動評価の相関は検討が終了している。現在移植後のパーキンソンモデルラットにおいて、脳スライスでの光学計測を開始している。しかしながら現時点では十分なシグナル計測には至っていない。
2: おおむね順調に進展している
光学計測の基礎実験に関しては、順調に予備実験が進行している。しかしながら、移植後のパーキンソンモデルラットにおいては、脳スライスでの光学計測を開始しているものの十分なシグナル計測には至っていない。PETに関しては11C-4DSTというDNA合成を可視化する新規リガンドの検討を行っており、再生医療評価への応用を検討している。現時点では脳腫瘍を用いてその生体内挙動を検討している。また、パーキンソンモデルにおいては胎児細胞移植後のPET,行動評価の相関は検討が終了している。現在は脳スライスでの光学計測に関して、十分なシグナルが得られるよう、条件等を検討中であり、初年度としては概ね順調と言える。
移植後のパーキンソンモデルラットにおける脳スライスでの光学計測では、条件等を変更しながらシグナル測定を目指している。また外傷モデルらっとにおいては移植細胞を検討の上、PET計測、光学計測、行動評価を移植前後で開始し相関を検討する。11C-4DSTの体内挙動をさらに検討し、BBBの影響が無いようであれば移植治療評価を開始する。
以上の目的で、動物・試薬・光学計測用機器・分析用機器を中心に購入する予定である。
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