研究課題/領域番号 |
24592156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
佐藤 浩企 山梨大学, 医学部附属病院, 助教 (50596997)
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研究分担者 |
川瀧 智之 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (20303406)
尾崎 由基男 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (30134539)
井上 修 山梨大学, 医学工学総合研究部, 助教 (00432154)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | CLEC-2 / ポドプラニン / グリオーマ |
研究概要 |
本研究分担者の協力のもと、CLEC-2欠損骨髄キメラマウスの作成を行い、このマウスをもとにCLEC-2欠損血小板を抽出した。さらに、種々のグリオーマ細胞株を用いて、ポドプラニンの発現をフローサイトメトリーにて検証し、マウスグリオーマ細胞株ではポドプラニンの発現を確認できなかったが、ヒトグリオーマ細胞株にてポドプラニン発現細胞株を確認した。これらのグリオーマ細胞株を用いて、ポドプラニンの発現の有無とCLEC-2欠損血小板の有無による、グリオーマ浸潤能および増殖能の判定を現在行っている。 現在はCell migration assay法とScratch wound healing assayの両法を用いてグリオーマの浸潤能を判定しており、血小板の存在下にグリオーマ細胞の増殖能に変化が生じるという結果が得られている。この事は、グリオーマの増殖に血小板が関与している可能性を示すものであり、さらにCLEC-2とポドプラニンの関与を明らかにできれば、新たな知見として今後の研究の発展に寄与する発見となる。現在は、これらの結果の再現性を得るために、それぞれ最適な条件の検索を行い実験結果の確実性の向上を図っている。また、細胞増殖に関する実験を平行して行っており、浸潤能と増殖能の相関性についても検証している。今後は、グリオーマの摘出標本におけるポドプラニンの発現性と悪性度との相関性についても、免疫染色にて検証を行う予定である。 上記のIn vivoでの研究成果が得られたら、今後はマウスへのグリオーマ移植などのIn vitroでの研究にも着手する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
In vivoでのグリオーマ細胞株を用いた研究は概ね予定通り進行しているが、これらの実験結果の再現性の確認にはもう少し実験数を増やす必要があり、その意味では当初の予定よりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
現在の研究を更に進め、結果の信頼性向上に務める。 更に、グリオーマ細胞株による実験からマウスを使用した実験にも取りかかる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究の進捗状況にやや遅れがあり、試薬やKitなど研究に使用する物品の購入などが、当初の予定額に至らなかったため、次年度使用額の発生要因である。 今後は予定しているの細胞浸潤と増殖実験を更に進め、これに伴う必要物品の購入や、今後予定しているマウスを使ったin vitroの実験に関わる試薬やKitの購入および、CLEC-2欠損骨髄キメラマウスの飼育などに研究費を使用する予定である。
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