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2012 年度 実施状況報告書

Vandetanibによるグリオーマ播種病変制御の試み

研究課題

研究課題/領域番号 24592162
研究種目

基盤研究(C)

研究機関鳥取大学

研究代表者

渡辺 高志  鳥取大学, 医学部, 教授 (00175100)

研究分担者 神部 敦司  鳥取大学, 医学部, 助教 (70348283)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードVandetanib
研究概要

VandetanibをC6グリオーマ細胞に投与して細胞増殖抑制効果をMTT assayで検討した。96-well plateに1×10(3)個/wellの両細胞を撒いて70% confluenceになるまで10%FBS含有標準培養液で成長させた。その後薬剤を投与し、無血清培養液下で72時間後に増殖能を測定した。Vandetanib(0,5,10,20uM)を投与後にday 4までincubationを行った。予備実験と同様に5uMの濃度下でday 3にて有意にC6グリオーマ細胞の増殖を抑制した。
次にCell Migration assayを行った。96-well plateに25,000個/wellの両細胞を撒いて細胞の接着を促すために16時間同様の培養液で成長させた。その後薬剤を投与し、無血清培養液下で72時間後にWright-Giemsa染色で評価した。VandetanibはMTT assay同様に5uMで有意にCell Migrationを抑制した。
また、Cell Invasion & Detection Assay Kit (Platypus Technologies)を使用して浸潤能抑制効果を検討したところ、20μM投与下にて72時間後に抑制効果が得られた。アポトーシス誘導効果に関しては、In situ apoptosis detection kit (Takara Bio.)とCaspase-3/7 Assay (Promega)を使用した。両assayとも20μM投与下において、apoptosis indexの上昇とcaspase-3/7活性化を認めた。またこれら研究結果は経過報告の形で9th AACR/JCA Joint International Conference (in Maui, Hawaii)において発表を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度はin vitro studyを中心に行う予定であり、その点に関しては概ね達成できたと思われる。VEGFR-2阻害剤を使用してVandetanib同様にMTT assay, Cell Migration assayやInvasion assayなどで評価する予定であった。しかしながらVandetanibを使用してのin vitro studyを行う上での設定条件を決定するのに時間がかかり、VEGFR-2阻害剤を使用してのin vitro studyを行うまでに至らなかった。その結果、以前に予備実験で行ったGefitinibを使用しての比較評価に留まってしまった。

今後の研究の推進方策

初年度に行う事が出来なかったVEGFR-2阻害剤を使用してのin vitro studyを中心に行っていく。その結果、以前に行ったVandetanibやGetinib投与下での抑制効果との比較が可能になると思われる。これら薬剤の中で有意にVandetanibの腫瘍抑制効果が証明できれば、腫瘍抑制効果に関与する経路を以前報告されたMAP kinase pathwayを中心にWestern blot法やRT-PCR法などを使用してその主となるpathwayを探る。これらの結果を元にして、以前我々が報告したRat glioma dissemination modelを使用してVandetanibにおけるグリオーマ播種病変の抑制効果について検討を行っていく予定である。

次年度の研究費の使用計画

初年度に続いてVEGFR-2阻害剤を使用してin vitro studyで評価する。Vandetanibと同じ条件下でMTT assay, Cell Migration assay, Invasion assay, apoptosis assayなどを行う。その結果、Vandetanib, Gefitnib投与下との比較対照を行うことが出来る。Vandetanib投与によってGefitinib, VEGFR-2阻害剤と比べて有意な腫瘍抑制効果が証明できれば、Vandetanibの増殖抑制、アポトーシス誘導に関与している経路をWestern blot法などを使用して調べる。以前の報告よりMAP kinase, 特にPI3-kinase/Akt pathwayなどの関与が予想される。これらWestern blotを行うための抗体やgel, bufferなどの購入費に研究費を使用する予定である。VEGFR-2阻害剤を使用しての研究が遂行できなかった影響で次年度繰越額(187,476円)が出てしまったが、VEGFR-2阻害剤でのin vitro studyのキット購入費に充てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The effect of tumor suppression of C6 glioma cells by EGFR/VEGF inhibitor ZD64742013

    • 著者名/発表者名
      Atsushi Kambe
    • 学会等名
      9th AACR-JCA joint Conference, Breakthroughs in basic and translational cancer research
    • 発表場所
      マウイ島、ハワイ、米国(Hyatt Regency Maui)
    • 年月日
      20130221-20130225

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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