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2013 年度 実施状況報告書

血管新生抑制因子と低酸素反応阻害因子併用による新しい悪性グリオーマ化学療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 24592178
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

林 拓郎  藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (40296611)

研究分担者 廣瀬 雄一  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60218849)
伊藤 圭介  藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (70622934)
キーワードmalignant glioma / bevacizumab / rapamycin / HIF1α / MRI
研究概要

グリオーマ細胞株を用いた培養系において、ベバシズマブおよびラパマイシンを投与し、fluorescence activated cell sorting(FACS)を用いて検討した。ラパマイシン群ではG1期で細胞周期が停止していた。一方でベバシズマブ群ではcontrol群と細胞数のばらつきにおいて同様な結果を示し、ベバシズマブの抗腫瘍効果は細胞周期に無関係と考えられた。
また、同様の実験系でベバシズマブ、ラパマイシンの単独および併用投与を行い、colony formation assayを行った。ベバシズマブ群では1mg/ ml、ラパマイシンでは50nMで細胞が減少し始め、各々2mg/ ml、100nMで投与前に比して有意に細胞数が減少していた。
グリオーマ細胞株1x105個をヌードマウスの右背部に移植し、ベバシズマブ単独およびベバシズマブとラパマイシン併用投与を行い(週に1回、計3回)、経時的に腫瘍径を計測した。併用群はControl群に有意に21日後または死亡時の腫瘍径の増大を抑制していた。ベバシズマブ単独群と併用群に有意差は認めなかったが、併用群において抑制効果が大きい傾向にあった。また、control群はすべて14日後21日以内に死亡したが、併用群では全例21日まで生存した。また、投与終了後の腫瘍のパラフィン包埋切片を作成し、抗VEGF抗体、抗HIF1α抗体、抗HSP90抗体を用いた免疫染色を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ヒトグリオーマからのCancer stem cellの分離および脳内移植においては依然として検討中であるが、分離が困難であり、遺伝子導入等の必要性を検討している。
マウスモデルが小さいことと、撮影費用がかかるため、MRI撮影に関する検討が遅延している。

今後の研究の推進方策

FACSでは、ベバシズマブ、ラパマイシン併用群で検討中にある。
グリオーマ細胞株の培養系にベバシズマブ1.0mg/ml(4hour処理)、ラパマイシン50nM(6hour 処理)を投与し、GFAP、HIF1αの発現を免疫染色法およびWestern blot法で検討中にある。
皮下移植モデルよりもグリオーマの浸潤性発育を反映する脳内移植モデルであれば、VEGFの発現をベバシズマブとラパマイシンの2剤でさらに抑制できる可能性があり、現在、検討中にある。

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公開日: 2015-05-28  

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