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2014 年度 実績報告書

腰痛・関節痛の機序・診断・新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24592185
研究機関千葉大学

研究代表者

大鳥 精司  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40361430)

研究分担者 高橋 和久  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20179477)
井上 玄  北里大学, 医学部, 准教授 (80594209)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード腰痛 / 関節痛
研究実績の概要

局所骨もしくは人工骨は脊椎固定に使用できる材料であるが明らかに腸骨に比し骨癒合の点で劣るのは周知の事実である。2009年トランスレーショナルリサーチとして,前向きRCTによる、脊椎外科手術におけるPRPと局所骨を用いた骨癒合促進効果と副作用に関する臨床試験を2013年に終了した.その結果を記載したい.疾患名は腰椎すべり症を伴う腰部脊柱管狭窄症でほぼ全例が骨粗鬆症を併発していた.39症例(2群)に本試験を行った前向き非盲検ランダム化試験である.臨床治験部により,割付因子(年齢、性別)を用いた最小化法により症例を以下の2群に割り付けた.
(1)インプラント+局所骨群(2)インプラント+局所骨+自己血400mlから作成したPRP群
当日に自己血400ml採取し遠心分離(800G:3分、3750G:6分)でPRPを採取.手術時に作成した一部のPRP5mlを-80℃で保存しELISAにて成長因子を測定した.成長因子はPDGFの各種アイソフォーム,TGF-βであった.手術後の骨癒合能,臨床成績(腰痛,下肢痛),有害事象を検討した.
結果として,両群39症例で年齢,症状,画像所見において有意差はなかった(p>0.05).PRP中の血小板濃度は血液中の約8倍と有意に増加していた(p<0.01).またサイトカインアッセイを測定した結果,PRP中の骨形成に関与するPDGF-AA,AB,BB,TGF-βは血中濃度の50倍以上であった(p<0.01).骨癒合は全例に認められた.インプラント+局所骨群の骨癒合までの期間は平均9.8±0.53ヶ月,インプラント+局所骨+ PRP群では平均7.8±0.67ヶ月であった.有意にインプラント+局所骨+ PRP群で短縮していた(p<0.05).VASによる疼痛の評価では両群に有意差はなかった(p>0.05).有害事象では両群共に感染,発熱,臓器機能障害等はなかった.

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公開日: 2016-06-01  

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