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2014 年度 実績報告書

椎間板線維輪再生に向けた至的細胞ソースの解析研究

研究課題

研究課題/領域番号 24592213
研究機関東海大学

研究代表者

酒井 大輔  東海大学, 医学部, 准教授 (10408007)

研究分担者 持田 譲治  東海大学, 医学部, 教授 (30129697)
檜山 明彦  東海大学, 医学部, 講師 (00514382)
中井 知子  東海大学, 医学部, 特定研究員 (20624589)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード椎間板 / 再生医学 / 線維輪細胞
研究実績の概要

【目的】我々はC57BL/6マウス尾椎線維輪由来の細胞培養法を確立し、様々な臓器由来の間葉系幹細胞のマーカーのひとつであるCD146発現に着目し、分化との関連を検討した。【方法】10匹の8~9週齢のC57BL/6マウス尾椎椎間板より、実態顕微鏡下に線維輪組織を採取し、酵素処理で得られた細胞を10%FBS含有αMEM培地にて培養、酸素濃度を2%, 20%と設定し、細胞増殖とCD146発現を比較した。マウス線維輪培養細胞(mAF)の多分化能を調べるため、骨、軟骨、脂肪の三系統への分化誘導を行い、所定の染色法により評価を行った。また、CD146発現を増加させる因子についても調査し、CD146陽性、陰性で細胞をソートし、得られたCD146(+)mAF, CD146(-)mAFの二集団についても間葉系の多分化能を評価した。【結果】mAFは2%酸素下で20%酸素下に比べて8.6倍(N=3)の増殖を示し、CD146陽性率は同じく2%酸素下で4.7倍(N=3)の高値を示した。CD146の陽性率はTGFβ-1、R3-IGF1を含有する培地で3日間単層培養することにより、6.4%から38.1% と約6倍(N=2)増大した。全mAFは骨、軟骨、脂肪の三系統への多分化能を示したが、CD146(+)mAF, CD146(-)mAFはいずれも、骨、軟骨の二方向のみで脂肪への分化能は欠如していた。軟骨方向への3D培養において、CD146(-)mAFでは、軟骨様ペレットが形成されたが、CD146(+)mAF,では、ペレット内部に、免疫染色にてタイプI、およびタイプIIコラーゲン陽性を示す直線状の構造体が形成された。【結論】mAFは培養系で間葉系三系統の多分化能を示したが、CD146表面マーカーは、低酸素、TGFβ-1、R3-IGF1刺激に応じて増大し、線維輪様形態構築に関わる分化の指標であると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Stem cell therapy for intervertebral disc regeneration: obstacles and solutions2015

    • 著者名/発表者名
      Sakai D, Andersson GBJ
    • 雑誌名

      Nature Reviews Rheumatology

      巻: 11 ページ: 243-256

    • DOI

      doi:10.1038/nrrheum.2015.13

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Migration of bone marrow-derived cells for endogenous repair in a new tail-looping disc degeneration model in the mouse: a pilot study2015

    • 著者名/発表者名
      Sakai D, Nishimura K, Tanaka M, Nakajima D, Grad S, Alini M, Kawada H, Ando K, Mochida J
    • 雑誌名

      Spine Journal

      巻: 15 ページ: 未定

    • DOI

      10.1016/j.spinee.2013.07.491

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Advancing the cellular and molecular therapy for intervertebral disc disease.2015

    • 著者名/発表者名
      Sakai D, Grad S
    • 雑誌名

      Advanced Drug Delivery Reviews

      巻: 未定 ページ: 未定

    • DOI

      10.1016/j.addr.2014.06.009

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 運動器再生医療研究の最先端 椎間板再生の今2014

    • 著者名/発表者名
      酒井大輔、持田讓治
    • 雑誌名

      日本整形外科学会雑誌

      巻: 88 ページ: 216-223

  • [雑誌論文] 【脊椎脊髄の科学-基礎と臨床の進歩Review 2014】 (第1章)基礎科学 椎間板再生の現況と問題点2014

    • 著者名/発表者名
      酒井大輔、持田讓治
    • 雑誌名

      脊椎脊髄ジャーナル

      巻: 27 ページ: 239-246

  • [学会発表] 再生医療の最先端 椎間板再生 ES細胞による細胞移植の可能性と線維輪再生に向けた新展開2014

    • 著者名/発表者名
      酒井 大輔, 中井 知子, 額賀 唯至, 持田 讓治
    • 学会等名
      第87回日本整形外科学会学術総会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2014-05-23 – 2014-05-24

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公開日: 2016-06-01  

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