本研究では脊髄損傷患者に対してアンケート調査を行い、神経障害性疼痛の実態を明らかにした。受傷後3カ月以上経過した脊髄損傷患者72例を対象とした。神経障害性疼痛を評価するため、Neuropathic Pain Symptom Inventory (NPSI)およびSF-36の3つの質問票を配布した。脊髄損傷における訴えの多かった神経障害性疼痛は、異常感覚であった。また疼痛は、痛みの局在、受傷後の経過、手術の有無、およびQOL要素の一部と有意に関連していた。NPSIスコアシステムは簡便で詳細な評価ができるため、今後は症例数を増やして検討すべきと考える。
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