高気圧酸素治療(HBO)は肉離れに対し有効と期待されている.今回,ラット薬剤性骨格筋損傷モデルを用いて詳細に検討した. 無治療(NT)群,HBO群,常圧酸素群,高圧空気群の4群にて検討し,損傷後5,15日目におけるHBO群の再生筋線維横断面積が,他群に比べ有意に高値,損傷骨格筋の筋張力は損傷8日後にて,HBO群はNT群より有意に高値であった.また,損傷3, 5日後のMyoDと IGF1のmRNA発現がHBO群で増加し,Pax7 ・MyoD二重陽性核が損傷3日後に,NT群に比べ有意に高値だった.HBOは筋衛星細胞の活性化時期を早め,骨格筋損傷からの早期回復に影響したと考えられた.
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