• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

分泌型マイクロRNAによる血管新生を基軸とした運動器損傷の新たな治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 24592234
研究機関広島大学

研究代表者

中佐 智幸  広島大学, 大学病院, 病院助教 (60467769)

研究分担者 越智 光夫  広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (70177244)
味八木 茂  広島大学, 大学病院, 講師 (10392490)
亀井 直輔  広島大学, 大学病院, 病院助教 (70444685)
キーワードmicroRNA / 血管新生 / エクソソーム
研究概要

目的 健常人より採取した末梢血単核球を播種し、これに低酸素、無血清等の外的刺激を加え、その培地から抽出した分泌型microRNAの血管新生促進作用等を解析する。さらに分泌型microRNAを運動器損傷モデル動物(筋損傷、腱損傷、難治性骨折、脊髄損傷、半月板損傷、靭帯損傷)に投与し、その治療効果を評価する。
方法 健常人より採取した末梢血単核球を播種し、これに低酸素、無血清等の外的刺激を加え、分泌されたmicroRNAをマイクロアレイにより網羅的に解析する。これら分泌型microRNAの血管新生能といった機能をin vitroで解析し、これらを運動器損傷モデル動物(筋損傷、腱損傷、難治性骨折、脊髄損傷、半月板損傷、靭帯損傷)に投与し、その治療効果を評価する。
結果 末梢血単核球を低酸素状態にし、その培地を通常の培養条件下での培地とmicroRNAマイクロアレイを用いて比較したところ、いくつか特異的発現パターンを示すmicroRNAを同定した。これらのmiRNAを線維芽細胞に過剰発現させたところ、有意に細胞増殖が亢進した。また、ラット・マウスを用いて腱損傷、難治性骨折、脊髄損傷、半月板損傷、前十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷の動物モデルを作製し、血管新生促進作用を有するmicroRNA-210を投与したところ、いずれの動物モデルも良好な治療効果を示した。
考察 血管新生促進作用を有するmicroRNAにより、様々な運動器損傷において良好な治療効果を得ることがわかった。また、低酸素刺激を加えた末梢血単核球から分泌されたmicroRNAは細胞増殖を亢進させることがわかった。細胞から分泌された、血管新生能を有するmicroRNAを用いれば、患者自身の細胞から得ることもでき、新たな運動器治療法へ発展するものと思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

動物に投与するための分泌型microRNAの単離について、最適な方法の模索を行っている。また、分泌型microRNAの機能解析が遅れている。

今後の研究の推進方策

血管新生に関与する分泌型microRNAの細胞増殖能以外の機能解析をすすめる。また同時にこれら分泌型microRNAを各種動物モデルに投与していく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] MicroRNA-210の関節内投与による半月板修復に対する促進効果2014

    • 著者名/発表者名
      川西啓生
    • 学会等名
      第13回日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都市左京区)
    • 年月日
      20140304-20140306
  • [学会発表] MicroRNA-210の関節内投与による半月板修復に対する促進効果2013

    • 著者名/発表者名
      川西啓生
    • 学会等名
      第28回日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      幕張メッセ国際会議場(千葉市美浜区)
    • 年月日
      20131017-20131018

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi