研究課題
当教室ではこれまで継続して骨軟部腫瘍の増殖や転移に重要な分子として、Hedgehogシグナルの研究を行ってきた。また癌特異的に増殖して治療するウイルス、増殖制御型アデノウイルス(CRA)の研究も長年行っており、その両者を組み合わせて新しい治療法を開発することを目的としている。今回新たにMicroarray解析により、ribosomal protein S3 (RPS3)という蛋白がGLI2の標的遺伝子となっていることを見出した。RPS3のノックダウンにより、骨肉腫の浸潤能・移動能が抑制された。この結果はGLI2-RPS3経路が骨肉腫の転移において重要な役割を持ち、RPS3が新たな治療のターゲットとなることを示唆している。さらに、GLI2が骨肉腫患者検体で高発現しており、GLI2のノックダウンで骨肉腫の浸潤能の低下、マウス移植モデルで肺転移の抑制が得られることも報告した。また、以前より研究を継続している独自のSurvivinプロモーター制御のCRAを用いて医師主導治験の準備を着実に進めており、今後の発展が期待される。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (6件)
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