研究課題/領域番号 |
24592239
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
普天間 朝上 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20264492)
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研究分担者 |
金谷 文則 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90233866)
前原 博樹 琉球大学, 医学部附属病院, 講師 (30510094)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 屈筋腱損傷 |
研究概要 |
8週齢のSD ratを用い、全身麻酔下に手術用顕微鏡を用いて、両後肢の第2-4 趾の深趾屈筋腱を横切断後、8-0ナイロンを用いて、主縫合はKessler変法、補助縫合は1か所に単結節縫合にて腱縫合を行う。その後以下の2群を作成する。固定群:アルミニウムシーネで足関節底屈90°、足趾関節は屈曲90°で固定する。早期運動群:アルミニウムシーネで足趾伸展ブロックを足関節底屈0°で固定し、シーネは足部を弧状に包むように作成する。術後、ラットはアルミニウムシーネをしたままケージ内を自由に移動できる。 術後3、7、14、21、28日目に縫合腱を採取し、固定群と早期運動群の引張り強度の比較と組織学的な相を観察する。 各採取時期ごとに修復腱からAcid-Guanidium-Phenol-Choroform法を用いてRNAを抽出する。採取サンプルを用いてRT-PCRを行いクローン化産物の配列を決定して、遺伝子発現予測が正しく行われたかを検証する。TaqMan RT-PCRを用いて腱治癒過程における発現活性の強さの変化を定量化し、2群間で詳細に検討することで腱治癒過程に最も関与する遺伝子を絞り込む。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
ラットの深趾屈筋腱は直径1mm程度の大きさであり、腱縫合の際は20倍の手術用顕微鏡を使用するため、マイクロサージャーリーの技術習得にはある程度の時間を要する。また、術後の固定用アルミニウムシーネが外れることがあるために、達成度は遅れている。 しかし、昨年度末からは手術手技も慣れ、シーネに関してはより厚く(0.3mm→0.5mm)強度の高いアルミニウムの使用、接着剤の使用やワイヤーを用いた補強にて安定したモデルを作成できている。平成25年4月からは強度試験や組織学的標本の作成を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
安定したモデルを作成できているので、昨年度予定していた力学試験や組織学的評価は比較的早期に結果を得ることができると考えている。 一方、細胞成分の少ない修復腱のRNA抽出や遺伝子発現の評価をする際は、3~4本の修復腱を用いる可能性がある。そのため、できる限り多くのモデルを作成することで昨年度の進捗状況の遅れを取り戻す様努力する。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験用ラットの購入、動物飼育費、腱縫合糸、RT-PCR・クローニング・シークエンス関連試薬の購入にあてる予定である。
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