軟骨肉腫は骨原発悪性腫瘍である。悪性腫瘍が進展するには血管新生誘導などが必要であるが、骨原発腫瘍である軟骨肉腫はさらに、破骨細胞を誘導して腫瘍周囲骨を破壊することが腫瘍進展に必須である。そのため、軟骨肉腫制御には血管新生を阻害し、破骨細胞を制御すればよいということになる、我々は生体内で最大の血管新生阻害好悪化を持つ色素上皮由来因子(pigment epithelium-derived factor以下PEDF)が腫瘍進展に必須な血管新生を阻害するだけではなく、破骨細胞機能抑制効果も持つことを見出した。軟骨肉腫腫瘍細胞存在下における、破骨細胞機能に対するPEDFの効果の検討、3)軟骨肉腫腫瘍細胞と血管内皮系細胞株の共存培養によるPEDFの血管新生阻害効果の検討、4)PEDFの軟骨肉腫由来細胞の腫瘍原生に対する効果の検討腫瘍原生として1:接着非依存性、2:無限増殖能、3:局所侵入能の三つの項目を検討した。軟骨肉腫培養上清には破骨細胞の骨吸収能力。破骨細胞の生存、破骨細胞の形成のいずれも促進する効果があったが、PEDFはこれを抑制した。
|