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2014 年度 実績報告書

軟骨変性と軟骨再生過程における低分子量蛋白と細胞骨格の関与についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 24592267
研究機関京都大学

研究代表者

松田 秀一  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40294938)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードスタチン / 低分量G蛋白 / 軟骨変性 / 軟骨再生
研究実績の概要

本研究では、ヒト軟骨細胞と滑膜細胞においてsiRNAを用いた手法による特異的な低分子Gタンパクの発現抑制モデルを作成し、軟骨変性と軟骨再生過程における低分子量G蛋白と細胞骨格・接着因子の役割についての解析を行った。
軟骨細胞において3種類の低分子G蛋白のRhoA, Rac1, Cdc42のsiRNAを行った結果では、siRac1のみが有意にtype2 collagen、aggrecan、PRG4などの軟骨特異的遺伝子の発現を促進した。一方、軟骨分化のマスター遺伝子であるSOX9は、siRhoA, siRac1, siCDC42のすべての低分子G蛋白のノックダウンにおいて促進されることがわかり、低分子量G蛋白の抑制により軟骨分化再生を促進することが示唆された。
低分子量G蛋白をノックダウンした滑膜細胞においては、siRac1によりiNOSの発現を抑制し、siRhoAとsiCDC42によりIL6の発現が抑制された。平成26年度では、同サンプルより採取した培養上清のIL6をELISA法にて測定し、RhoAの抑制によりIL6の蛋白産生が抑制されることを確認した。引き続き、RhoA、Rac1、CDC42のそれぞれの過剰発現プラスミドによる強発現モデルの作成も試みたが、プラスミドの導入効率が悪く、複数の条件検討を行ったが、信頼性のあるデータを得ることができなかった。
本研究の成果として、低分子量G蛋白の発現抑制は、スタチン同様に軟骨特異的遺伝子の発現を亢進させ、炎症性サイトカインであるIL6の発現を抑制するという結果を確認した。特に、Rac1の抑制は、すべての軟骨特異的遺伝子の発現を促進させるため、スタチン同様に、Rac1の機能阻害が軟骨再生促進と軟骨変性抑制の両方の効果を有することが示唆する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 膝関節疾患に対する標準治療と再生医療.2014

    • 著者名/発表者名
      松田秀一
    • 学会等名
      京都リサーチパーク解説講座
    • 発表場所
      京都リサーチパーク(京都府京都市)
    • 年月日
      2014-11-13
    • 招待講演
  • [学会発表] 変形性膝関節症の保存療法2014

    • 著者名/発表者名
      松田秀一
    • 学会等名
      福島県県北臨床学術講演会
    • 発表場所
      ウェディングエルティ(福島県福島市)
    • 年月日
      2014-06-25
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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