研究課題/領域番号 |
24592270
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
松尾 哲孝 大分大学, 医学部, 准教授 (10284788)
|
研究分担者 |
吉岡 秀克 大分大学, 医学部, 教授 (00222430)
佐々木 隆子 大分大学, 医学部, 助教 (30133193)
岡本 修 大分大学, 医学部, 客員研究員 (40284799)
|
キーワード | 軟骨 / 転写 / コラーゲン |
研究概要 |
新規軟骨コラーゲンであるXXVII型コラーゲンα1鎖遺伝子の選択的プロモーター解析を検討するために、初年度に2つの領域におけるルシフェラーゼコンストラクトを作製し、それぞれのプロモーター活性を検討した。その結果、それぞれの領域に約100-200bpの転写調節領域の存在を明らかにした。 次に、この領域に関与する転写因子の有無を検討するために、オーバーラップしたゲルシフトアッセイ用のプローブを作製し、軟骨細胞から調整した核タンパクを用いてゲルシフトアッセイを行ったところ、転写因子の結合領域および幾つかのDNA結合タンパクの存在を見出した。そこで、結合している核タンパクを同定するために、結合領域の配列を用いてデータベースを検索し、関与する転写因子を予測した。 一方、XI型およびXXVII型コラーゲンに存在する、軟骨に特異的に作用するエンハンサー領域についても、約200bpの領域まで絞り込むことが出来た。そこで、これら2つの軟骨特異的調節領域に関与する転写因子を同定するために、ゲルシフトアッセイ用のプローブを作製し、関与する転写因子の有無を検討すると共に、それぞれの領域に対応するルシフェラーゼコンストラクトを作製し、活性発現に必要な結合配列領域を検討した。 現在、予測される転写因子のノックダウンおよび強制発現コンストラクトを作製し、出来上がったコンストラクトを用いて、軟骨細胞に導入し機能解析を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
XXVII型コラーゲン遺伝子の選択的プロモーターの解析は順調に進んでおり、現在ノックダウンもしくは強制発現ベクターを用いた機能解析を進めている。尚、本年度に細胞への遺伝子導入効率を上げるためにエレクトロポレーションの機器を導入したことによって、初年度の問題点を改善できた。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、転写因子の同定を試みると共に、個体での機能解析を目指してトランスジェニックマウスの作製を試みている。
|
次年度の研究費の使用計画 |
実験計画の中で、トランスジェニック作製の実験が当初予定より遅れたので、マウスの購入量および飼育費等が繰り越された事と学会への参加が当初予定より少なくなった。 当初予定にあげている、マウスの実験に力を入れる予定である。また、次回の研究申請につなげるためのマイクロRNAの実験を開始するつもりであり、その経費として使用予定である。
|