今後の研究の推進方策 |
昨年度に得られた結果を基にして、炎症性サイトカイン刺激による滑膜培養細胞の遺伝子レベルでの応答をさらに検証する。 臨床において関節水腫の治療のひとつにヒアルロン酸の関節内注射がある. ヒアルロン酸がアクアポリンファミリーの発現に関連のある因子か否かをin vitroにて観察する. 研究分担者の浅井は,神経生化学領域ではマウスastrocyteでのアクアポリン-4の発現プロファイルについて, 報告しており, ソルビトール, マンニトール処理にてアクアポリン-4の発現が誘導される[Arima H, Asai K et al. J Biol Chem 2003; 278:44525-44534]. この手法を用いて, 滑膜培養細胞をヒアルロン酸にて前処理した後, 炎症性サイトカイン(Interleukin-1, Tumor necrosis factor αなど)にて刺激し,real time PCR法を用いて,アクアポリン遺伝子の発現の誘導あるいは抑制を観察する.ヒアルロン酸関節内注射の有効性を分子生物学的に解明できる可能性がある。 平成26年度にマウスair pouchによる擬似関節腔でのアクアポリン遺伝子の発現の誘導を検討する予定であるので, 文献 [Murakami Y, et al. Arthritis Rheum 46:2504-13, 2002.]に基づきマウスair pouch作製を試みる.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成26年度にマウスを使った実験を計画しており、予備実験のためマウス購入も計画していたが、平成25年度中に予備実験を行なうことができず、次年度使用額が生じた。 平成26年度にマウスair pouchによる擬似関節腔でのアクアポリン遺伝子の発現の誘導を検討する予定であるので, 文献 [Murakami Y, et al. Arthritis Rheum 46:2504-13, 2002.]に基づきマウスair pouch作製を試みる.
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