(1)マウス骨修復モデルで、ニコチン群は仮骨架橋形成が有意に不良だった。骨折部の仮骨量は少なく、内軟骨性骨化が障害されていると考えられた。(2)マウス大腿骨の培養におけるpentosidineの測定でニコチン群で有意に高くニコチン添加で骨質が低下した。α7 nAchR KOでは、いずれも有意な上昇はみられなかった。(3)骨形態計測では、α7 nAchR KOで骨密度は有意に高値を示した。破骨細胞数はKOで少なく、骨形成や軟骨形成の検討では両者に差がなかったことからα7nAchRは生理的骨代謝において、破骨細胞を活性化させる代謝経路に関与することが推測された。
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