研究課題/領域番号 |
24592283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
齋藤 充 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (50301528)
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研究分担者 |
木田 吉城 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (90328310)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 慢性閉塞性肺疾患 / COPD / 骨脆弱化 / コラーゲン分析 |
研究概要 |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)症例における骨脆弱化の機序を解明することを目的として,剖検例を用いたCase-Control研究を行った.COPD症例 および 非COPD症例として,男女各20-25例から検体を採取した.非COPD症例は,骨代謝,コラーゲン代謝に影響を及ぼすような代謝性疾患罹患例(糖尿病,内分泌疾患,先天代謝異常症)は除外した.対象年齢は,60歳以上とする.採取組織は,腰椎椎体(1-2椎体)および隣接する椎間板,椎間関節,皮膚,肺実質部,気管軟骨,肋軟骨,大動脈を採取し,これらにおけるコラーゲンの終末糖化産物(AGEs)を測定した. その結果,各組織AGEs量は,全組織において非COPD症例に比べて,COPD症例では有意に高値であった(T検定) .このことから,骨質劣化を誘導する酸化ストレスの増大は,骨のみならず動脈や肺組織のAGEs化を誘導する可能性が示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
酸化ストレスの亢進するCOPD症例の骨,軟骨,椎間板,肺組織,動脈には,非COPD症例に比べ組織の脆弱性を高め,かつ細胞毒性のあるAGEsが増加することが明らかとなった.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,COPD症例における抗AGEs作用のある薬剤の使用により,肺機能や骨脆弱性の改善が認められるか検討する必要性を考えている.
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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