研究課題
Angiogenesis - osteogenesis coupling (AOC)に着目したステロイド誘発性大腿骨壊死に対する有効な予防法の確立を目指し、骨髄由来間葉系組織幹細胞 bone marrow derived- mesenchymal stem cell (BM-MSC)の血管保護・傷害血管修復機能と細胞膜水分子チャネル aquaporin (AQP)1の血管内皮と骨芽細胞への増殖、分化ならびに細胞移動能促進機能に着目し、AQP1遺伝子発現 BM-MSCの経静脈的全身投与による大腿骨壊死予防法の確立とそこで働く分子機構の解明を目指し研究を進め、本年度は以下の実績を得た:1.H24年度の研究で確立した ex vivo extended BM-MSCを用いウサギ・ステロイド投与骨壊死モデルで細胞投与時期の検討を行ない、ステロイド投与1日後静脈内投与が最も骨壊死予防効果が高いことが明らかになった。2.Ex vivo extended BM-EPCを用いたウサギ・ステロイド投与骨壊死モデルでの検討でも、同様、ステロイド投与1日後静脈内投与で高い骨壊死予防効果が得られることが示された。3.BM-MNCと比較し、ex vivo extended BM-MSCならびに BM-EPCでは高い壊死阻止作用があることが明らかとなった。4. ウサギ・ステロイド投与骨壊死モデルにおいてGFP遺伝子導入 BM-MSCの静脈内投与により壊死部への細胞集積が共焦点蛍光顕微鏡により確認された。
3: やや遅れている
Ex vivo extended BM-MSCと BM-EPCのウサギ・ステロイド投与壊死モデルでの壊死部への細胞集積と壊死防止効果が確認できたが、計画していた酸化ストレス単独誘発ラット骨壊死モデルでの検討は未だ行えておらず、そのため、 murine C3H10T1/2樹立骨髄由来組織幹細胞株の骨壊死予防効果に関する解析は行えていない。また、ex vivo extended BM-MSCとmurine C3H10T1/2細胞への AQP1遺伝子導入安定細胞の確立には成功していない。
1. ウサギ・ステロイド投与壊死モデルでの実験結果を参考に、酸化ストレス単独誘発ラット骨壊死モデルでブチオニンスルフォオキシミン (BSO)投与1日後静脈ない投与でのBM-MNC, ex vivo extended BM-MSC, ex vivo extended BM-EPCならびにmurine C3H10T1/2樹立骨髄由来組織幹細胞株の壊死予防効果を検討する。2. Ex vivo extended BM-MSCとmurine C3H10T1/2細胞へのAQP1遺伝子導入安定細胞の樹立とそれらを用いたウサギ・ステロイド投与壊死モデルと酸化ストレス単独誘発ラット骨壊死モデルでの細胞集積度と骨壊死予防効果の解析を行う。3. 上記2)の実験での血管密度とangiogenesis - osteogenesis coupling (AOC)関連遺伝子発現の比較検討を行う。
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