研究課題
「研究の目的」:GABAが中枢神経系でシグナル伝達において重要な役割を果たすことはよく知られているが、知覚神経節を含む末梢神経系におけるGABAの生理的機能はまだよく解っていない。これまでに我々は近年発見されたGABAB受容体補助サブユニットであるKCTD 蛋白に着目し、その三叉神経節で細胞内分布およびGABAB受容体蛋白との関連性を調べた。「今年度の研究業績」:三叉神経節細胞は知覚性の神経細胞体が集約するする部位として知られている。神経突起は顔面エリアの皮膚や顎関節や硬膜にいたりそれら周囲の体性感覚情報を受容している。また中枢側の神経終末は脳幹に位置するが、体性感覚の種類によってその中枢の核が異なることが知られている。これまでの研究結果において三叉神経節細胞におけるGABAB受容体蛋白とKCTD 蛋白の発現と結合性について検討したが、今年度は中枢側の神経終末におけるそれらのタンパクの発現の詳細な検討を行った。これまでの結果においてGABAB受容体蛋白とKCTD 蛋白は痛みの制御に関連する可能性が高いため痛みの中枢としてしられるラットのspinal trigeminal nucleus(Sp5C)におけるこれらのタンパクの発現について検討した。GABAB1受容体、KCTD16においては神経細胞と周囲の神経網の部分に発現が見られる。GABAB2受容体、KCTD12においては神経網に発現が見られた。
すべて 2014
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J Radiat Res.
巻: doi:10.1093 ページ: 1-9
10.1093