集中治療管理において、生体炎症の程度は病態の予後に大きな影響を与える。生体細胞を用いて炎症等を定量的に解析することが出来れば、生体急性炎症メカニズムの解明ひいては臨床応用に非常に有用と思われる。本研究では、生体急性炎症のモニター指標として血球細胞に着目し、細胞内情報伝達制御因子ジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)ファミリーの発現変化を検討した。ヒト血球系細胞株を用いて、DGKファミリーの発現パターン、ならびにLPS、IL2刺激における発現変動を解析した。その結果、DGKファミリーのうち、DGKεが炎症応答初期に発現増強を示すことが明らかになった。
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