研究課題/領域番号 |
24592325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
門井 雄司 群馬大学, 医学部, 准教授 (10292591)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 敗血症 / 脳症 |
研究概要 |
Wistar系Rat(250-300g)を用いてpentobarbital麻酔下に、盲腸穿孔モデルを作成。気管切開を行い人工呼吸器に装置してセボフルラン1MACで維持する。持続的血圧の測定と採血のために頚動脈、輸液用に尾静脈にそれぞれPE50カテーテルを挿入する。体温と呼気炭酸ガスを一定に維持。 Immunohistochemistry法を用いてのMAP2とβ amyloid protein脳内発現部位の決定を行った。24時間後にイソフルラン麻酔下にRat脳を4%ハラホルムアルデヒドで還流固定する。固定2時間後にRat脳を取り出し、クライオスタットを使用して10μmの脳スライスを作成。作成した脳スライスにABC法を用いたImunohistochemistry法で測定。この結果からMAP2とβ amyloid proteinは海馬や大脳基底核に多く発現していることが確認された。次に発言部位でのMAP2とβ amyloid proteinの定量をPolytron PT-10型ホモジナイザー及びPotter型ホモジナイザーを利用して、脳組織のホモジネートを実施。抗 MAP抗体ならびに抗β amyloid protein抗体を投与し、Avidin-Biotin Complex(ABC kit:アマシャム社製)を投与し発色させ、色した部位をDensitometryで解析。この解析から通常の2-3倍の量のMAP2とβ amyloid proteinが敗血症性脳症においては発言していることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度には敗血症性脳症のモデルを作成してMAP2とβ amyloid proteinのp脳内発現部位の同定とその定量化を実施する計画であったが、実験の進行状況としては計画通りに実施している。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度では24年度に作成した敗血症モデルから4時間ごとに採血を実施しRAGEとHMGB-1の変動を時系列で追跡する。各メディエータ濃度はELLISA kitを用いて測定する。それと伴に中枢神経障害を評価する。 中枢神経障害の解析としては、意識レベルの評価法:動物行動学的研究において用いられる、侵害刺激に対する逃避反応の疼痛閾値を測定することで意識レベルを評価する。急性侵害刺激は、(i)熱せられた板の上に動物をおいて回避行動発現までの潜時(hot-plate test)、(ii)ガラス板の下から後肢に熱刺激を加えて回避行動発現までの潜時(paw flick test)、(iii)熱刺激を尾に加えて回避反応を起こすまでの潜時(tail flick test)、(iv)後肢に一定のスピードで連続的に増加する力を与えて回避反応を起こす圧力の測定(paw pressure test)、などを用いて評価する。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験動物の購入費やその飼育代金。HMGB-1を測定するためのキットの購入代金。各メディエータ濃度を測定するためのELLISA kitの購入。 最先端の研究知識を得るための学会参加。実験から得た結果の論文作成代金。 以上の費用に研究費を利用する。
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