超短時間作用性μオピオイド受容体刺激薬であるレミフェンタニルの持続投与により鎮痛作用の減弱が報告された。一方で、その様な現象はないとする報告もあり、真偽は依然として判然としない。本研究の目的はレミフェンタニルによる急性耐性および痛覚過敏の発生の有無を行動学的実験によって明らかにすることである。レミフェンタニルを240、180、120 mg/kg/hをマウスに腹腔内持続投与した。Plantar testによる熱刺激による逃避行動の潜時を測定したところ、投与中および投与後の潜時は短縮しなかった。本研究において高用量レミフェンタニル持続投与でも、痛覚過敏および急性耐性は認められなかった。
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