研究成果の概要 |
新しい糖尿病治療薬であるグルカゴン様ペプチド-1 (GLP-1) 関連薬剤は, 低血糖を生じることなく優れた血糖降下作用が期待できる。本研究課題では, 麻酔薬とGLP-1の相互作用について検討し, 以下の研究成果を得た。1) イソフルランの吸入は, GLP-1の基礎分泌量を減少させた。2) デクスメデトミジンは, インスリン分泌を濃度依存性に抑制した。3) GLP-1はインスリンの分泌を増強したが, この効果にはイソフルランは影響を与えなかった。4) GLP-1はイソフルランによって生じた膵臓β細胞の過分極作用を拮抗した。5) プロポフォールは培養L細胞からのGLP-1の放出を抑制した。
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