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2013 年度 実施状況報告書

ブタ希釈性凝固障害モデルにおけるROTEMガイド下凝固管理法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24592344
研究機関長崎大学

研究代表者

前川 拓治  長崎大学, 大学病院, 講師 (10336167)

キーワード国内研究者交流
研究概要

本研究では、ブタの血液希釈性凝固障害モデルを用いて、濃縮凝固因子製剤:プロトロンビン複合体(PCC)及びフィブリノーゲン濃縮製剤(FC)併用療法の止血能に対する効果を確認し、従来の新鮮凍結血漿(FFP)補充療法と比較する。また、凝固系モニタリングとして、ローテーショントロンボエラストメトリー:ROTEM(EXTEM及びFIBTEM)を用い、従来のプロトロンビン時間(PT)、部分トロンボプラスチン時間(APTT)、フィブリノーゲン濃度(Fib)モニタリング法と比較して以下の利点があることを証明したい。
1)FFPと比較して、PCC・FC併用療法が有用(止血能、循環動態、血液希釈度)
2)ROTEMによりPCC・FCの必要量を決定できること(投与量節減)
3)ROTEMにより血栓性合併症の発生率が減少すること
これらの結果は、その後の大規模RCTの基礎となりうるものと考える。希釈性凝固障害に対する凝固因子製剤投与法を確立することは、迅速かつ確実な凝固系の制御を可能とするだけでなく、現状のFFP補充療法に伴う容量負荷や更なる血液希釈、異型輸血のリスク、アレルギー反応、免疫学的合併症を回避することができ、周術期管理に大きく寄与するものと考えられる。
平成25年度は、前年度in vitroの検討結果をもとに当初の予定であったコントロール群(従来モニタリング下及びROTEMガイド下、生理食塩水投与)について検討した。従来モニタリングのパラメータとROTEMのパラメータを比較し、in vivoでの双方のデータの相関、及び止血レベルの推定を行った。この結果は、今後の治療群の検討における基礎データとなるものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成25年度は従来モニタリング下及びROTEMガイド下の各治療群(FFP投与及びPPC・FC投与)についての検討を行う予定としていたが、前年度に当初予定になかったin vitroでの検討を行った影響で進捗状況はやや遅れている。しかしながら、in vitroのデータをもとにin vivoでのコントロール群の検討をスムーズに行えている。

今後の研究の推進方策

今後は、以下の各治療群についての検討を行う。
C-FFP群(従来モニタリング下、FFP投与)、R-FFP群(ROTEMガイド下、FFP投与)、C-PCC+FC群(従来モニタリング下、PCC+FC投与)、R-PCC+FC群(ROTEMガイド下、PCC+FC投与)

次年度の研究費の使用計画

当初の研究計画より進捗が遅れているため、特に使用期限の短い試薬については購入を見合わせていることが理由である。
使用期限の短い試薬については、研究の進捗に合わせて、計画的に購入予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 生体肝移植中の凝固能モニタリングーROTEMと一般凝固検査の比較ー

    • 著者名/発表者名
      前川拓治
    • 学会等名
      日本麻酔科学会第60回学術集会
    • 発表場所
      札幌プリンスホテル(国際館パミール)

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公開日: 2015-05-28  

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