本研究では、ブタの血液希釈性凝固障害モデルを用いて、濃縮凝固因子製剤(PCC、FC併用療法)の止血能に対する効果を確認し、従来のFFP補充療法と比較する。また、凝固系モニタリングとして、ROTEM(EXTEM及びFIBTEM)を用い、従来のPT、APTT、Fibモニタリング法と比較して以下の利点があることを証明することが目的である。 1)FFPと比較して、PCC・FC併用療法が有用(止血能、循環動態、血液希釈度) 2)ROTEMによりPCC・FCの必要量を決定できること(投与量節減) 3)ROTEMにより血栓性合併症の発生率が減少すること 平成27年度は、前年度までの研究結果をもとに引き続き残りの治療群の検討を行った。さらに研究成果の国内発表から得られた課題について考察した。今後、最終的な研究成果をまとめ論文発表予定である。
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