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2012 年度 実施状況報告書

経食道脊髄超音波検査と遅延型脊髄虚血の発症について

研究課題

研究課題/領域番号 24592368
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州歯科大学

研究代表者

渡邉 誠之  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10201196)

研究分担者 三島 康典  久留米大学, 医学部, 准教授 (30258470)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード遅発性脊髄虚血 / 活性化血小板 / 血管内皮障害 / 経食道心臓超音波検査 / NSAIDs
研究概要

臨床研究:分担研究者(三島康典、久留米大学)経食道超音波プローブを挿入し上部胸部脊髄から上部腰部脊髄までを観察を行った。その結果、経食道脊髄画像は下部頸髄から上部腰髄まで観察は可能であった。脊髄は心拍動と同期した動きが見られ、4本の脊髄路によりホールディングされている動画を捉えることができた。体外循環開始後、心筋保護液注入により心拍動の停止と同時に脊髄の拍動も停止したが、心拍動の再開ととともに脊髄の拍動も再開した。次に、直接的な血流の検出のために超音波コントラスト剤を投与し脊髄血液灌流領域の観察を行ったが、脊髄血液還流領域の描出が困難で、超音波反射強度の増強を見るこことはできなかった。
基礎研究:代表研究者(渡邉誠之、九州歯科大学)術中フルルビプロフェンアキセチル静脈内投与による血小板機能抑制効果についてフローサイトメトリー法を用いた血小板凝集機能検査を行い、血小板凝集塊の形成過程を観察評価した。フルルビプロフェンアキセチル静脈内投与15分後には血小板凝集能の抑制を確認した。術中止血確認後のフルルビプロフェンアキセチル静脈内投与後の血小板機能抑制効果発現時間及び持続時間を検討した。フルルビプロフェンアキセチル静脈内投与後6時間経過後の血小板凝集能を確認したところ、明らかに凝集を抑制しており効果の持続性を確認した。術後の遅発性脊髄虚血の発症原因として、血管内血液凝固による血流障害が原因の一つと考えられるため、一回投与により血小板凝集抑制効果を継続できる効果は術後遅発性の血液凝集による虚血発現の抑制の可能性を示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

臨床研究の目的のうち一部は確認できたが、予想に反し血流の評価が困難であることが分かった。評価できるかどうかを含めての昨年度の研究であったので、目標は達成できたが、来年度以降の臨床研究の方法を変更せざるを得なくなった。

今後の研究の推進方策

超音波コントラスト法による脊髄血流の評価が困難であることが判明したため、機能障害発生の機序における血流の関与が明確に示すことが困難となった。今後は組織ドップラー法などを用い脊髄の虚血障害による拍動性の検討等を行い補完したい。
今年度から血管内皮機能と血小板凝集能の基礎研究へ重点を置く。微小血管還流装置を稼働し、血管内皮機能の障害の程度と内皮に接着する血小板を評価する。またコラーゲン惹起による血小板凝集能を測定する。特に血小板凝集塊の発育過程とNSAIDs投与による凝集能抑制について検討を行う。

次年度の研究費の使用計画

基礎研究として血管内皮機能障害と血小板凝集に焦点を当てた実験を計画する。そのための消耗品および測定記録装置の購入に研究費を充てる。今年度から国際学会への発表を行っており、その旅費などにも充てる。

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公開日: 2014-07-24  

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