経食道超音波装置を用いて脊椎椎間板を経て脊髄を観察できた。観察された脊髄は全周性に高輝度の反射に覆われ、左右の前根、後根の確認が可能であった。観察可能領域の下端は第2、3腰椎で観察が不可能となった。脊髄は神経根に支えられ脊髄空内の中央に位置し、脊髄空内面に接することはなかった。全例心拍の有無が脊髄の拍動に関与することがわかった。超音波造影剤を用いて前脊髄動脈の観察では全例超音波強度の増高は観察できなかった。 遅延型脊髄虚血を予防するための抗血小板療法の開発として全身麻酔下でフルルビプロフェンを静脈内投与は散乱光法により大凝集塊の低下を認めた。血小板凝集能低下には二次凝集の抑制の関与が考えられた。
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