ヒトの正常精巣と精巣腫瘍におけるgankyrinとpRbの発現を免疫染色にて検討した。gankyrinの発現抑制がpRbの発現や増殖にあたえる影響を精巣腫瘍細胞株を用いて解析した。精巣腫瘍においては、セミノーマと胎児性癌においてgankyrinとpRbの高発現をみとめたが、他の非セミノーマではこれらの発現は弱かった。growing teratomaや奇形腫悪性転化の症例においては、pRbは高発現を示したが、gankyrinは低発現であった。gankyrinはは正常精巣におけるspermatocyteやセミノーマ、胎児性癌に発現しており、その発現はpRbと相関していた。
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