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2014 年度 実績報告書

オートファジーの制御は前立腺癌治療のブレイクスルーとなりえるか

研究課題

研究課題/領域番号 24592383
研究機関福井大学

研究代表者

伊藤 秀明  福井大学, 医学部附属病院, 講師 (00345620)

研究分担者 多賀 峰克  福井大学, 医学部附属病院, 助教 (00529349)
横山 修  福井大学, 医学部, 教授 (90242552)
土山 克樹  福井大学, 医学部附属病院, 助教 (90464073) [辞退]
稲村 聡  福井大学, 医学部附属病院, 医員 (50572434)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード腫瘍学
研究実績の概要

現在、去勢抵抗性前立腺癌に対して臨床使用されている薬物治療の効果は満足いくものではなく、新しい治療法の登場が期待されている。2種類の前立腺癌細胞株(アンドロゲン非依存細胞のPC-3, アンドロゲン依存細胞のLNCaP)を用いてmTOR阻害薬と、既存の抗癌剤との併用による抗腫瘍効果をオートファジーの誘導に着目して検討した。
mTOR抑制剤であるテムシロリムスにより両細胞株とも濃度依存的に細胞増殖が抑制された。蛋白発現の解析を行うと両細胞株ともにテムシロリムス投与によりオートファジーが誘導されることが確認された。
一方、去勢抵抗性前立腺癌に対して臨床応用されているタキサン系抗癌剤であるドセタキセルは前立腺癌細胞株に対して低用量でオートファジーを誘導し、高用量ではアポトーシスを誘導することが示された。
低用量のドセタキセルをテムシロリムスと併用すると細胞増殖の抑制効果が増強した。さらに興味深いことに併用によりオートファジーの誘導が減弱し、アポトーシスが誘導された。併用による増殖抑制効果はマウスを用いた動物実験においても証明された。
これらの結果からmTOR阻害剤の前立腺癌に対する治療効果が示唆され、タキサン系抗癌剤との併用により抗腫瘍効果が増強することが示された。併用による効果増強の機序としてはオートファジー誘導の減弱とアポトーシスの誘導の関与が示唆された。臨床への応用として投与抗癌剤を低用量化することにより抗癌剤有害事象を軽減できる可能性が期待された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 前立腺癌細胞株におけるDocetaxelとmTOR阻害薬併用による抗腫瘍効果の検討2014

    • 著者名/発表者名
      稲村 聡, 伊藤 秀明, 多賀 峰克, 土山 克樹, 小林 基弘, 横山 修
    • 学会等名
      第102回日本泌尿器科学会総会
    • 発表場所
      神戸市(神戸国際会議場、他)
    • 年月日
      2014-04-26 – 2014-04-26
  • [備考] 福井大学医学部研究活動一覧

    • URL

      http://www.med.u-fukui.ac.jp/home/ufms/file/kenkyu/welcome.html

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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