研究課題
1)マウス正所性膀胱癌モデルにおける抗GGCT siRNA膀胱内注入モデルヌードマウス(BALB/c nu/nu 8週齢,雌)に塩酸処理による膀胱尿路上皮の化学的損傷(1mol/l HCL 0.1ml 15秒間 膀胱注入,直後に中和・洗浄)を加えたのちに,ヒト膀胱癌細胞UMUC-3を2×10*6個/0.1mlを注入,2時間膀胱内保持として正所性担癌マウスを作製した.細胞注入後7,10,13日目に抗GGCT siRNAおよびcontrol siRNAを2種の濃度(0.2uM, 2uM)として,Lipofectamine®をキャリア物質として膀胱内注入,1時間保持として治療を行った.マウスを麻酔薬で安楽死後,剖検を行い,膀胱を摘出した.病理学的検討ではcontrolと比較して抗GGCT siRNA投与を行った個体で明らかな腫瘍増殖抑制が認められた.上記結果は各群1~2匹の少数で得た予備検討であり,現在は各群の個体数を増やして,また,移植細胞にヒト膀胱癌細胞株RT-112も追加し再検討中である.2)前立腺癌細胞株を用いた抗GGCT RNAiにおける細胞死メカニズムの検討前年度までの成果で,前立腺癌細胞株LNCaPおよびPC-3におけるsiRNA単独投与およびドセタキセルとの併用効果を示した.この研究において,抗GGCT RNAiによる細胞増殖抑制においてアポトーシス関連分子の変動を検討した.DAPIによる核染色ではドセタキセル処理で断片化が認められたが,抗GGCT siRNAでは断片化が見られなかった.また,PARPの開裂,Caspase-8の開裂も同様に抗GGCT RNAiでは認めなかった.現在も更なる細胞死機構の解明を進めているが,現時点では非アポトーシスによる増殖抑制であると推定している.
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BioMed Research International
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10.1039/c5ob00086f
Clinical Genitourinary Cancer
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