研究課題/領域番号 |
24592387
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
樋之津 史郎 岡山大学, 大学病院, 教授 (80323567)
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研究分担者 |
赤座 英之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (70010486)
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キーワード | 膀胱癌 / リスク分類 / メタアナリシス |
研究概要 |
日本で実施された筋層非浸潤性膀胱癌の再発に関する予後を検討している研究を検索した。データベースはMEDLINE(PubMed)と医学中央雑誌(医中誌Web)を用いた。検索結果をダウンロードし、抄録のある原著論文を選択し2つのデータベース検索結果の重複を整理して、研究の主体となっている組織を同定した。 個票データを取得するためには、論文として発表された研究のデータを連結不可能匿名化して提供してもらう必要があるため、研究組織の中心になっている大学をしらべた。その中で、浜松医科大学、奈良医科大学、九州大学が中心になって行った研究が複数存在した。本研究の共同研究者である赤座英之教授の協力も得てそれぞれの大学の泌尿器科教授と連絡をとり、研究のコンセプトについては了解を得た。 今後のデータ提供をスムーズに行うためにセキュリティーの保障されるクラウドサーバーを準備し、仮想データを転送することで実際に送付されるサイズのデータ転送が問題なく行われることを確認した。 また、日本泌尿器科学会が編集する「膀胱がん診療ガイドライン」の作成委員でもあるため、現在日本のリスク分類がないことが問題であることを他の委員とも共有し、本研究の意義を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床研究に対する信頼性が問われるような案件が、循環器領域など複数の領域で明らかになったため、すでに実施された臨床研究であってもデータ管理については十分注意しながらデータ収集し、必要であればきちんとログを残しながら変更や追加などを行わなければならない。そのためには、十分なセキュリティーが保障されたデータ保存媒体を確保する必要があり、近年のクラウドシステムの発展に伴いそのような用件にみあうクラウドサーバーを契約するために時間を要した。 この準備が完了した時点で、研究計画書を具体的に記載しデータ収集のための準備を始めた。このような作業を行う必要が発生したために進捗が少し遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究のデータ収集方法に着いて具体的に記載した研究計画書を作成して早急に岡山大学の倫理委員会の承認を得る。その後データ提供の内諾を得ている研究機関に、データ収集の具体定方法を記載した研究計画書を送り、必要であれば各施設での倫理委員会で承認を得た上で連結不可能匿名化したデータの提供を得る。現時点の倫理指針においては連結不可能棟区名化したデータのみの提供であれば必ずしも個々の施設における倫理委員会の承認は必要で無いため、その後の研究遂行はスムーズに進むと予想される。そこで得られたデータを用いてメタアナリシスの手法を用いた解析を行い、解析結果を共同研究者と検討してデータ提供された施設の意見も必要に応じて聞き取りする。 これらの作業を行い、最終的な結果を学会発表と論文で公表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
データ転送のためのシステム構築が遅れていたため、データ提供施設への説明のための訪問が出来ていない。そのため旅費として計上していた金額が使用できなかった。 また、データ転送が行われていないため、転送後のデータチェックや問い合わせといった事務局業務を行う事務職員の雇用に至らなかった。 研究計画の説明と、クラウドサーバーの使用説明のためにデータ提供に同意された施設を訪問し、その施設のネットワーク環境を確認して確実なデータ転送を行う事が出来るように十分準備してデータを収集する。 また、データが得られた時点で、転送後のデータチェックを行い、必要に応じて問い合わせなどを行う。そのための業務を行う非常勤職員の雇用をして研究遂行に滞りのないようにする。
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